ストーブを幾度も付ける低温日おとなう雀は餌を求むらし
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君もそう私も同じ父親の欠けた家族を知る者同志
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不用品回収用のトラックでがらくたたちが夜道を飛ばす
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ぷちぷちと爪を弾いてくやしさをゆるりと流す満月の夜
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下書きのラインは今日も送れずに 吾からライン送るのは禁
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強がって別にいいさと思っても やはり貴方のおやすみ欲しい
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人生の全てを賭けて敗残する賽の悪魔は不適に笑う
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求めない心に強く叩き込む 貴方は貴方の生活がある
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気をつけて毎日キミとハイタッチ 大切な人たくさんいるよ
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生きること修行なんだと言い聞かす 歳重ねるごと心に響く
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ライブ本番 ホールの響きを楽しんで みんなに届けと 一音懸命いっとけんめい
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まだ雨が降り止むまでは帰れない模様がひとつ増えている朝
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お風呂場にiPhone持ち込み短歌書く 風呂歌人として名を残したい
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まだ五月 汗拭きながら坂登る 早降り注ぐ 蝉時雨の中
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A子ども B犬か猫 その順でいけばE程度の保護対象
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忘れない 本屋で「グイン」に出会った日 文学少女になったあの日も
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明日といふ日を忘れない 天国の栗本先生 書かれてますか>グイン・サーガの続き
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長生きをしてと言うよりこれからを欲深く生きてほしいと願う
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今生の修行しゅぎょうからの卒業と その言葉知り母の死乗り越え
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見たくもない心に刺さった棘を抜く 涙の色した血が流れ出す
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百年前なら死んでいた者多数死なずに缶ビールを飲んでいる
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「生存が良い」とは言えず、「生存を妨げるのが良くない」と言う
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こねて焼く一人暮らしのハンバーグ 揃わぬカタチ そこそこの味
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1ミリに満たない小さな芽が語る 良い変化ってわかりづらいよと
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青い実は青い実なりの甘酸っぱい 美味しさがあるよ 胸張ってゆけ
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哀しげな 笑みの君みて労えず こんな気持ちでいたのかずっと
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闘って負けたのではなくむしろ勝ち ひまわりが似合う スキンヘッドのひと
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燃え尽きた命は何処へ逝くのだろう 貴方の言葉が好きで好きで
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「パンよりもちょっと硬めの米派らしい!」 私は知ってる、両思いだよ。
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五月だぞ三十度とかふざけてる気温管理の責任者出せ
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