今だから 見える景色が ここにあり 墓参りする 結婚記念日
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欲しいよと貴方の声が聞こえるのでもまだ足りぬもっと言ってよ
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一人夜に 細き糸引く 流れ星 願う間もなく 永久とわへと消える
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伏し目がちなきみとはいつか会うきっと旋回する鳥に似ている
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ゆらめきを終わらせたから買いに行こう星の形のスパンコールを
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窓際に宇宙の写真を置く/夜汽車/過去はただの揺れる波紋で
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雷雨の日悲しさが消えて濡れぬよう本を抱えて君と走った
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切り株のくぼみに誰が植えたのか可憐な姿の初雪カズラ
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大型バスゥに乗ってますお隣さんハイお隣さんヘイだんだん道が真っ直ぐでつーいーたーところートゥトゥ/つづく
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「おめでとう」スマホの通知来て気づく 0時のオフィスで歳をとった日
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人脈を生かしてネットワークさあだが分からない古希はオジサン
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冗談が通じない意味分からなく怖くないからまた初恋を
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感情があふれて離れられないと恋に発展するとは甘い
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頭痛して意思も決意の輪郭も ぬるい空気に侵されていく
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ウマ娘 映画で描きし 二〇〇一ゼロイチ年 新入挫折で 退社した頃
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ダービーは 春の終わりを 告げたるも 我が馬券またも 外れと成りゆく
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献血🩸も102回目、この世で何リッターささげれば、煩悩なくなるかな❓
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ゼロになり ゲ|ムの中だけ隣 「これでいい」と言い聞かす←今ココ
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ブランコで遊びはじめた子の背中そっと押してる見習い天使
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やわらかいままでいられなかった手がやわらかいままのあなたを守る
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日曜夕方に微睡むあの人もホームに並ぶ月曜の朝
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紫陽花の固き緑の蕾には 一つ一つに覚悟のありて
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忘れ得ぬ名前をそっと呼んでみる 返事の聞こゆ風の中にぞ
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低温の続きしのちの青空へエゾハルゼミの合唱響く
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今一つ残るポーション使い切り纏う勇気と共に飛び込め
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練り上げた心の内も晒すとき船が浮くほど青くなりける
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休日も楽しくないや平日と休日だけの世界の中で
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父親をオヤジと呼ぶタイミング 失ったままオヤジと呼ばれ
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峠越え 新緑の道路みち ひた走る 快晴の空 ゴ―ルはまだ先
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暗記するほど読んだグイン しんみりと 献杯片手に読み返すなり
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