三十一文字 みそひともじをこういう風に分けてみるのも面白いと思って
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立ち止まることも厭わぬ駆け引きの横断歩道すごく嫌いだ
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幼児おさなごの落としたものか 一粒の小さなラムネ 座席の隅に
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誘われて 街の憂鬱 戸を叩き 光と影の 妖しき狭間
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馬の名は 「ベートーヴェン」なる暴れもの 上下に振られ 首が痛いぜ!
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ご飯屋の 貼り紙を見た 2度見した 日曜休み こども運動会
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ワグネルの(※) 調べに乗りて 海を行く 心の揺れは 波にまかせて ※ Richard.Wagner (リヒャルト・ワーグナー)
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散る花を忘るるゆゑに節ごとにまたよろこぶは人のあはれさ
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暗雲が 国の象徴 棄損する 権謀術数 情報操作
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落魄し老いて惨めな慚愧でも私の愛のなかにいる君
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ふたりして 「ナフタリン臭いあの人」の 死後には死語と 今更気づき
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夕暮れの空にぽつんと細い月 痛々しいほど消えそうなほど
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吾子はしゃぐ 「逆転裁判」 クリアして 出す天才感 微笑ましくて
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古くより 春はあけぼの とされども 寝てて見たことない 怠けもの
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「かわいい」を、やっと貴女にいえたなら たんぽぽみたく わらってくれた
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いいねする度に弾けるカラフルをまとめて全部君まで届け
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風光る 花の木の下 桜散り  目には見えねど  歌を詠みつつ 匂い酔いしれ 夏は来ぬ
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サクサクと スマホ扱う ちいさな手 何もそんなに 生き急がなくても
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スマホ鳴り揺れるあの日を打ち消して心配要らぬ心配要らぬ
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規格外個性嫌われ春キャベツ 肉と抱き合い主役勝ち取る 
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黄昏れの 山の端おぼろ  雁泣き滴り 凍つ山嶺やまね越え 秋の夕暮れ 
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今を生きていたはずがいつか今に越され気付けば頭は古くなりおり
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テトリスが下手くそな人かのように物が積まれていく俺の部屋 読売歌壇2026.4.20 7席
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手をとってあなたの顔に触れたきに息をあげたい私の息を
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汚れないけれど遅刻はしてしまうデジタル仕様のチョコレート
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かろうじて路上に残る花びらが春の証しの汗をかく午後
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キーパッドの0を押すたび亡くなった祖母の名前がサジェストされる
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一斉に緑に着替えて夏を待つ桜が散った後の山々
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乙女らが松浦の川の光る瀬に鮎子さばしる夏は来にけり
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写真嫌い 向けると背けるその背中  うちの子でした うちの子ですね
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