ナビがバカ身近き道も節穴でかねてスマホでググってよとや(百人一首・十九)
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髪の毛と皮脂に寄るダニ嫁さへや見目にも痒く日頃避くらむ(百人一首・十八)
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舌はぜるガムとも聞かず買ったカバからくないのに水すするとは(百人一首・十七)
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鉢合わせ修羅場のヤマの店に老ゆる松戸の歯科はキバ替えに来い(百人一首・十六)
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票固め活路も見えで若芽摘む我が衣手にカネ隠しつつ(百人一首・十五)
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未知の苦の地獄に落ちずかりゆしにめんそーれとはわりなくも楽(百人一首・十四)
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特売のかめより劣るオラのかま濃いつもりでもブチとなり塗る(百人一首・十三)
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暴れたるクマの通ひし辻閉ぢよ泥の素焼きでしばし土留めに(百人一首・十二)
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タマの歯が八十路やそじで欠けて噛み切れぬもひもじく爪であさる釣り堀(百人一首・十一)
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段ボール すっかりハマって でてこない チビ猫のばしょ おきにいりのばしょ
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置き忘れ 菓子折り拾い 自転車でバス会社までゆっくり走る 
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花咲けば手折るひとあり枯るるとも水やるひとの傍らにいて
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春匂う 雨粒ぬくし 小糠雨 濡れれば濡れよ 夜の雨町
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芝生から毎年顔出す ネジバナの タフで可憐な ピンクの螺旋らせん
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耳立てて雨音に目を凝らしなば曇り硝子の灰のいや増す
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半夜雨の最後の既読「おやすみ。」が何度も何度も淡く滲んで
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北の海 静かな鏡水きょうすい取り戻し 夕べの不安 無きことの様
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塞がらぬ 戦地の傷に 向けられし 同胞はらから弾丸たまを 防ぐ盾なし「ランボー」
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春の宵 月影透かし 花の宴 さくらさけども 舞い散ればこそ 心に沁み わびしけれ
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さくらんぼ花は元気でもりもりで雨の園地は楽園心地
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難しい言葉並べる必要はなかったんだな今さらだけど
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会合で はじめましてと 挨拶し デジャヴを感じる 名刺交換
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バランスはとても微妙でちょっとした刺激や揺れでカタストロフす/積み上げたガラクタ
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大風おおかぜと共に伝わる春のれ窓枠叩くあめ心細く
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律儀にも 御礼のメールの気遣ひに 片恋と知りつ躍る 在りし日
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映像の凪の海には眼に見えぬ うねりに満ちた波の本質
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宵の雨  止める朝に  飾り窓  覗く空色  蒸し暑さ匂わせ
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今年初冷し中華に舌おどる 甘酢の冴えと茗荷の香り
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当然の  ように始まる 今日の日も  一日無事に  過ごせますように
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蓮の白 錦糸に海老の紅はねて友を寿ことほぐ母の膳かな
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