筋痛よ キミがいるから日々強くなれるよ私 いつもありがと
13
水底の痩せたメダカの目は寂し 自分の最期を見つめ漂う
26
ぱちぱちと河原でひとり見つめてる 小さな焚き火夕暮れの夏
11
含羞に生死を賭した人ありき明朗の渦 恥じて歩めり
12
記憶の君姿かたちは若けれど更新されないもう会えない
9
どれほどにきつかろうとも人間のカタチを保つことは忘れぬ
17
9回の 最後の最後 えるまで 何が起こるか ラスト一球
7
放課後は お前の部活が 終わるまで 図書室でユリシーズ 読んでる
9
終日ひもすがら未練を垂れる仕事をす やれたこととやれなかったこと
6
元彼に似た別人を連続で見かけた心情 げっ!ぎょぎょっ!またかっ!
10
月餅の不思議な見た目と、吸い込まれるような黒の餡と、味が好き
9
近ごろは夏が半年はんとし居座りてあとの半年秋冬春に
34
重き荷よ 背負う運命さだめが肌を削ぎ 笑い飛ばせど痛み飛ばずに
13
ちま猫ちゃん おめめまんまる ただいまよ お土産オヤツ どれたべようね
17
桃と梨は ちょっといいのを買ったけど 自分用には 安売りぶどう>帰宅
16
カラコンもメイクもヒールも疲れたの 生まれ変わったら猫になりたい
19
エアコンという名の檻から出られない今年の刑期はちょっと長めか
20
夏休み 終わって学校 ダルいけど 毎日お前に 逢えるのヤバい
11
水をまく汗びっしょりで黙々と疲れた夫によく冷えたメロン
14
めか粧すでと決めた日に限りニキビ 負けないつもりでもかかってこないで
7
これからの生活くらし助けてくれるもの覚悟で通うスマホ教室
16
寝ころびて朝の冷気を慈しむ猛暑の夏の冷めやらぬ熱
9
「学会があるから泊めて」よく食べて笑って学生時分みたいに /次男
15
玄関でICカードを取り出すような日はもう寝ておしまいなさい
6
変わりゆく夏の暑さに変わらじの冷やしてかじるきゅうりの美味さ
22
しあわせですか おげんきですか スーパーに聞かれる意義もある
8
筋痛よ 髪の毛だけは手出しすな 女の命痛め付けるな
12
空仰ぐ 並んで光る 二重星 いるかはくちょう 天翔ける星
12
百日紅 風に散りゆくもも色が終わりを告げる夏と初恋/題『終』
13
山積みの仕事に押しつぶされそうな私のために冷えてるビール/題『山』
14