Utakata
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ショルダーは スマートだけれどカタガコル ねこのチャームは愛らしき哉
5
朝ルーティン たまにパン屋の美味しいパン 加えて朝から お口しあわせ
6
新しいコスメに期待し飛びついて打ちひしがれるその繰り返し
15
寝不足で あたまがパッパラパッパー 書類の文字が 踊って見える
5
こんなにも 嬉しいことが哀しいよ 人のこころは弱くてもろい
6
恥ずかしい失敗をしたそんな日も押し並べて見ればいつもと同じ日
17
山を行く アルバムの父 鉈持ちて
山窩
(
さんか
)
のごとく 紅葉の沢に
佇
(
た
)
ち
8
放課後に揺り起こすのはカーテンか 私の名前を触った声
5
おだやかなただおだやかにおだやかな
こうこうや
(
好々爺
)
ならん
うたかた
(
Utakata
)
のうた
7
三十一文字
(
みそひと
)
に
詠
(
うた
)
い尽くせぬ秋の色十七
文字
(
もんじ
)
で
詠
(
よ
)
む
俳人
(
ひと
)
のいて
15
大好きな ピザまん買って ほうばって 肉まんだった 返品不可か
8
こどもらは うそをついってる わけでなく こころのくうそう はなしてる、老人も
15
人肌が暖かいと感じたら きっとあなたは冷たい人だ
6
唐突に冬のお知らせ咳払い 私の体は夏を続ける
2
いつだって最初に起きるのはわたし 人間がみんな消えたあとでも
6
薬ない 病院いけない 無能無能 今日も眠れず夜が明けてゆく
4
黄ばみたる切り抜き帳に開運と
幸呼来
(
さつこら
)
の街盛岡を想ふ
2
雨あがりの小春日和に惑ひしか雪囲いのなかで蝋梅一輪
7
兼好の
沓冠
(
くつかむり
)
歌に「よねはなし」「ぜにすこし」とふ頓阿の返し
2
「風邪を引く」「コロナに罹る」と言ふなれどいづれも敵はウィルスならむ
2
どうしても君に会えない鬱の日は ダリの時計の如く垂れゆく
9
「過去に戻れるならいつに戻りたい?」「地獄に戻りたい人いるの?」
4
舞台の上で君とワルツを踊ろう 化け物みたいだと笑われても
2
今日の日を塗り替えていく微笑みも君にとってはいつもの笑みだ
12
使って良かったもののうち 教えたいものも教えたくないものも
3
買ったばかりのものがセールに それって見る目あるよね、ある意味
6
きいんと冷えた月光の下に 丸くなる君の体温だけがあった
3
彫刻みたいな君の背中の凹みで足湯をしたい冬
2
不安をね 一つ、一つ、と 積み上げて ハシゴをかけて 星を盗むの
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幸福は現実/期待であり、分子を固定するなら、つまり
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