春告げる 庭に顔出す水仙の うつむくような可憐な姿 
25
喜寿すぎて昭和50年と記されし保険医登録票をコピーするなり
5
妻に手を出した男にそっくりな身分証明書を拾い、今
4
死にたいとぼくは思っていなかったきみに触れるも、しかし透明
4
1日に3回以上服薬し腹を壊した、あなたのウソで
4
きみはいつ気付いてくれなくなるんだろうわたしがあえて残した誤字に
5
階段を一つ飛ばしで駆け上がる背中にぼくは見たんだ夢を
5
りりちゃんは可哀想な人なのか?光と闇の闇が煌めく
5
愛さない愛してならないあなたから愛してもらえぬドライフラワー
21
手のひらを楽器にさせる君がいて君との日々は花びらのよう
20
深く静かに確実に誰かを愛せたらいいのにな 例えばうちの猫みたいに
6
幾つかの大好きな場所に自分をちょっとずつ置いてきて現在
7
曖昧が優しさと思ってる人はぼくのそばからそっと立ち去れ
15
独りになりたいわけではないが 独りで住みたい場所がある どうか生まれ変わるまで待っていて
3
経済が停滞したってかまわない そうさ俺たちドリブル星人
3
ぼくはぼく。人と違ったスピードで三センチくらい進んでいます
24
春夜 iphone頼りに花見る我ら 誇張されし美に慣れすぎている
5
「へたまで食べてあげるから私とあの子を同じにしてよ リコピン」
5
寝るときに 寝れないことは あまり無く 苦手夜更かし 起きてられない
4
おやすみと言って電話を切った後 眠れないまま君を想う
9
空仰ぎ掲げたレンズ風吹けば花びらが降る晴天の春
8
柏手が 響きたるは曇天の 祈り重ねて桜雨みる
5
家で焚くお香の癖で吹き消した ごめん仏様地獄で良いから
5
今宵また寝落ち確認お風呂ヨシ詫びは直接明後日聞こう
6
少しくらい人より歩くの遅くても目的地まで着けば幸せ
44
あるじなき義姉あねの住み家に残された商い名残りのレジ袋積む
24
米五㌔買う程の値を付けられてがんじがらめの海明け毛ガニ
19
手触りが変わった世界?それは嘘 あなたの指が強ばっただけ
6
空の巣になった家から送られてくる食べ物の量が増えたな
9
液晶を通して画角考えるそれすら惜しい桜青空
11