落ちてきた声に見上げてよぎり行く鴉一羽を見る月の夜
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静けさや 音に乗り込む 隅の水 諸君が水を ぬぐうまで
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懐かしき秋刀魚の美味は大人びて 苦かりしワタ えも言われずして
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秋 散ってゆくようで手を伸ばすけどまだここになく、もうここにない
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感情は 気づかぬうちに 環状となり  とどまることも いつしらで
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目が覚めて月の明るいカーテンの外をよぎって行く影を見る
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愛してる、そんな陳腐な表現で 総括される人ぞ虚しき
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若くして死んだ叔母と私の名が一字違いで勝手に背負う
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わたしだけまだあの時のスシローの駐車場にいて 初恋は死ぬ
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韻踏めばラップを先取り千年も けん玉だって「KENDAMA」だからね
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わたしたち大人になってもまたここでカゲプロ縛りのカラオケしようね
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白線を睨みつけつつ一歩引く多分誰かに背中押される
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いろとりどり光集めし金平糖 ときめく気持ちは幾つになっても /嬉しい差し入れ
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果てのある土地を支える象たちに 宙の形を聞いてみたらば
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月のかさおぼろに虹の色見えてウォーキングのごほうびとなり
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密室に横たわる安眠知らずの男の涙は不透明
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腸は殻 カレーが身となり明日もまた はばたく虫は年一の羽化
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梅田駅 食堂街の たこ焼き屋 一坪立ち飲み 渋い空間
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ハリネズミのように棘を立て人間のしがらみと隔絶したい
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がきの頃 言われて嫌だったあの言葉 今は息子に同じ言葉を
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久しぶり再現VTRに出る女優を好きになる病気
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内視鏡 麻酔は浅く時間なく すぐに始まりうめき苦しみ
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生きてれば良いことあると言われたがここ二年五ヶ月半は無い
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お互いのために別れることにしたと言うけど俺のためではない
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安売りのスーパー行ってその足でファミリーマートセブンイレブン
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みんななら必ずできるポジティブにやればできるよ俺はできない
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あかき葉を きていたる 焼き芋に  オーブン越えの 期待すさまじ
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晴れた空 金鶏草きんけいそうの茂みから ピーターラビット出てきそうな日
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自慢なる自動巻きなるロレックス 心臓音に共鳴する機械
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浴室のシールには誤字『研剤』弘法にも筆の誤りかな/正しくは研磨剤
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