一瞬の 時を捉えて 人生を 語るべからず 時は流れて
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美しい 姿形も 彼岸まで 茎は腐りて 土に戻りて
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植物も 人間さえも 生物は 老いたる時が いずれは来る
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凛として見目麗しき佇まい夢にまで出て困らせる人
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落書きに「ママ大好き」と書いてありゃ消すに消せなくなっちゃうじゃない
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血も地も取っ払っていだいた毒でも あなたを正しく愛してる 
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コンビニで買える驚き陸別のフキの土佐煮ニシン甘酢漬け
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この想い 届けと歌謡が流れ来る 届けどもわ か理解らねば 虚しい
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想像の翼はばたけ 言の葉の空をわたれよ 花しらぬ雁
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お互いに 醜い顔を 見ないよう 空を見上げて 天を仰いで
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あなどるな人は見かけによらぬもの彼なら出来る見ていてごらん
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遺されてカクテルの色ふたりで行った神代じんだいのスイレンの蒼
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実力を出し惜しみしているみたい こんな皮肉はどう切り替えす?
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いいねした数ふたつ増えたもしかして何処どこぞの誰かもこの歌いいね
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気がつけば霜月なりてソファに亡き義父の姿探す
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愛猫ともっと絆を深めたい ねことのふれあい「おきしとしん」だよ
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霜月のはじめに霜がおりるのは キミの髪だけ 白くなったね
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付箋貼る本のページが重なって何が何やら要点を得ず
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晴天を望んで遠く見上げても黒い雲のみ重く空落ち
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こってりのトンコツ食べて腹下しはらまき代わり腰バンド巻き
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足早の霜月師走に言の葉の重しをつけて錨を下ろし
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霜月や  重く成りゆく  掛け布団  重力以上のものを感ずる
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網膜をパレットにしてカンバスは光、空気をわたしにえがく
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軒先で しまい忘れた 風鈴が 音も忘れて 揺れているだけ
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霜月に 台風ですか 面白い 呑気でいても いいのでしょうか
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とどめさす 淋しい心の 急所とは。 人にはおわす のど仏なる
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母の枕によだれをダランと垂らして寝る娘
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奮発の孫のおごれりランチなり バイトでためた虎の子にのる
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邪心無く 抜きつ抜かれつ遊ぶ鳥 足止め見れば 心のゆるぶ
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「ありがとう」を「蟻が二十」とのギャル言葉。その言いかへに照れ隠しみゆ
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