雨のあと 季節変わりし 落葉増え 空の雲にも かわいい羊
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ああ、それは差別やなあ さっぱりといかってくれた惣菜売り場
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二十年前のUSBを開けば二十歳の君が作業着で笑う
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金木犀2回咲く地もあるらしき うちとこ夏が暑くて暑くて(暑いと遅いみたいです)
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チビ猫の健康診断おといれを 「診療時間内」ハードル高し>やっと持って来れた
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秋だから 気持ちがむしゃくしゃするのでね 君を一発殴らせてくれ
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明け方の彼方空色空気は冬のはじまりのよう
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詠む人の季節感にてすむくにが おぼろにわかる うたかた風土記
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早帰り。帰路をほどいて、プチ冒険。 エル字階段、鉢の行進。
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面白や花咲く順序逆さまか 桜西から木犀北から?(ひょっとして沈丁花も?)
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あの歌が流れて胸の奥騒ぐ 恋をするには遅すぎるから
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西国は今薫るのか金木犀 東国ははや散りて影なし
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休日の海から街へ帰る車中沈黙を包む干物のにおい
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十年後ジャスミンティーの再会は苗字かはりて人の子の母
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紫芋パンケーキなど焼いてみて 失敗したのでひとりで食べる
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今月は日に一万歩達成が二十一日よろしからむや
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天空を駆けていくのが星ならばどれだけよかろう 北のミサイル
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演算で車両番号十にする運転中の気晴らしと聞く
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大谷と山本歓喜の輪の中で月末締めのパソコン踊り
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ハロウィンのおかずあれこれ買い求め親はパピコを二つに分けて
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近くには水族館もあるらしい 「逆じゃないか?」と 海辺で言われる
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帰りきて未だ心は北にあり800㎞を結ぶ歌GLAY
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長月に神の試練は終わらない誰も彼もが風と去り逝き
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金銭の心配も無く凛としたフリをしてみるフリをしている
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缶切りをどう使うのか分からずにとりあえずフタ叩いてみる子
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必要とされてないから描くのよと気丈な彼女キャンバス向かい
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双極の病抱えて他を閉ざし街彷徨う子後にし定め
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ひらめいて道のおもてに留まるは またたく間にもありといわずやも
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ダアリアのボタンのごとく咲きゐたれ しばし眺めてめる心かな
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鎌倉や鶴岡なるやしろを いにしへびとに心馳せつつ
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