夕飯後 息子が部屋へ 行った後 黒縁写真に 語る思い出
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電力も石油もガスも使わない 血の熱だけで蒲団はあたたか
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似てないが区別もつかぬ人生の 整理棚のよな箱の部屋の灯(元ネタは公房)
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毛布というさなぎの中でとろとろに溶けて、飛べない朝がまた来る
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まっさーじ あごをナデナデ きもちよい ねこのぽいんと ねこそれぞれよ
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あらちょっと「追い鶏雑炊」美味しいわ ねこ母 テキトー料理は とくいかも(笑)>ちょっと雑炊とり、鶏モモ、ご飯しかなかった(笑)
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起きるたび過去の私は死んでいて夢の中にて別れを告げる
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職場での揉め事仲裁するキツさラジオからサザン♫ほぐされる
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冬なのに溶けてしまったアイスとかそれを忘れて過ごした二人
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春の雨首輪をつけた白猫は雨が止んだらさっさと去った
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雪の日にあなたと交わした約束が蝉の鳴く日に破られてしまう
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新しい朝が来たとてそんなには希望湧かぬよラジオ体操
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第二さえ覚えられずにその上に三まであるとかラジオ体操/第二の音楽の変調が苦手
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霜月に 進路考え 未来へと 捨て難いのは 私公併願
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穴だらけのビンゴカードとダブルリーチ まるで私の人生みたいに
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現実を 見ないふりして 見てみると ヤバすぎヤバし 言葉も出ない
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好きだから 好きになったから 世界が とてつもなく輝いているの
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空耳を嗅ぎ分け見つけた甘い夢一晩経てば包まれていく
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何ゆえにイガイガ尖る栗の実よ外界そんなに恐ろしいのか
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他人言ひとごとを繁み事痛こちたふところに新調の刃ひとつ収めむ
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われのみや人であらざる心地してゆゑもなかるに笑ひころげみる
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忍ぶ風やり残してきた事柄が重なる季節を偲びて浴びる
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わけもなく火遊びをせしわが後ろに警備員立ち微笑まずゐる
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最新の検索履歴「人の殺し方」 【急募】そんな私を許す方法
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密林でさえずりつづける鳥のよう 不思議な言語の異国の女性ら(電車内)
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等距離の外交難し老人会あちらを立てればこちらは寝込み
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最良を越えた先にて待っている やわらかさに手招かれて、冬
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髪の毛の量がだんだん減ってゆくされど変わらじ散髪料金/逆に最近値上がりした
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一括が好きな人種ね「誰も」とか「みんな」とかいうお手軽ワード 
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十数年 紡いだねぐらをあとにする 死に場所を 思い出ここにしたくない
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