どこまでも つかみどころのないきみが 正直言って 忘れられない
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恨みっこ無しねと君が言ったから最初はグーであとは任せた
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ああ明日は 晴天なれと 今もなお 胸に迫るは ニ月一日
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青空を掴もうとして知る怖さジャングルジムのてっぺんの風
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たくさんの 出会いと別れ その中で 友と呼ぶには 特別なきみ
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短歌とは定型詩です五、七、五、 七、七ので韻を踏みます /すなわち此も 短歌なのです
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Upside down「うえがした」, Back to front「うしろまえ」, and Inside out「おもてうら」 「逆」の一文字、言葉さまざま
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初めての ノンフライヤー 油なし フライドポテト 食べ放題に
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ただいまの首筋の匂いパンのよう おかえりと言い味噌汁が沸く
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定石と韻を踏むだけ書き連ね 異国へ届けボトルレターよ /「ふみ」
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買ってから一度も着ていな服あり 黒いスーツのタイトスカート
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この板はいろんな人の幸せを垂れ流してくる なんたる不幸
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春を待つクローゼットの蕾たち 布団の中の暁に覚ゆ
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土曜日が終わって行くね。浜省を二人で聴いた白昼夢のこと
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空も地も白に染まった 悲しみを見つけられずに鳥が彷徨う
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足が重いヤバい病気の前兆か 待合室って不安しかない
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ミニトマト食べども大丈夫にならない 手癖で続けているおまじない
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たとへば君 など知らずとも 生きていく ただそれは今過ぐだけの人生
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見知らぬ地 力試し大学入試と いきましょう 肌寒いけど 震える息
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五七五七七だけの音節で 紡がれたのは愛のかたまり
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ひらひらとなにか舞ってる見上げれば白く小さなあゝこれは雪
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関東の平野部に住む者共は雪の予報で右往左往よ/自戒
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窓の外霙も雪も降ってなく杞憂で済めばそれで良きかな
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髪の毛に神経は無い 確認を取った指先からゴーサイン
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自転車になったつもりで車道行く深夜の道路歩道に寄って
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腰痛め治ったふりでまだ少し ついて来るのか膝とおまえで
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本を食べ振る舞い齧り嗜好する血肉と生きる正しい捕食
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クレンジングの香りが良すぎるから広げて顔を全て消してる
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雑に塗りはみ出た分が剥がれ落ち明日はキレイ私のネイル
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左利きの利点 手帳を未来へ突き進み過去を抑えられる
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