切り分けたスイカに蚊ァが留まっとる アンタの血ィより美味しいんかなぁ
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半端だなやり切ることが出来なくて一歩進んだいいことにする
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梅雨明けて君の巣立った八月の色は深まるいつか逢おうね
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言の葉の海より釣らる短歌うたなれば旬過ぎてなおにほいかぐわし
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猛き夏不毛の辛苦世に満ちて 神々の嬉戯止めるもの無し
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尿取りパット付きのパンツたちはご主人様のお帰りを待つ
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媼と翁が ひゃつほいやっほい きっとどこかで誰かが きゃっほい(媼は失礼でしたか)
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公園で鯖缶肴にワンカップ チーかま持って俺も加わらむ(柿ピーもね)
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スマシーに行ってる友が 楽しげで 息子ちゃんとの笑顔の写真(いいなぁイルカ)
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ネコバッグ(カルディ)当選したよ ひゃっほいだ 珍しく応募してみた今年>いつもはキャンセル販売分を買ってた
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エアホッケー 手に持つあれを くるくると回し始めてからが本番
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幾日も続く炎天 灼ける街 そろそろ欲しい天の打ち水
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弱っている私を見て知らぬ間に夫が買った私の好物
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消失点へきえてく車 一様にジャンボ海水プールを目指す
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激痛の肘の痛みの診察に 退院まもない夫の車で
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「大丈夫?」「大丈夫か!」とお互いに 老々介護ここに始まる
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どことはとは言わぬが怖き国多しそんなの国混ぜるな危険
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激痛の肘を伸ばして手相見る 生命線を主治医もさわる
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真っ昼間公園木陰でサバ缶肴にヘブンのワンカッパー
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窓黒く染めるトンネル越えしとき夏の夕陽に昼長き知る
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事情あり友と会わずにはや五年 同じ思いか訪ねても来ず
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アルミ缶集めて稼いだこの小銭向かうは自販機ワンカップ
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街灯が落とす 自分の影法師 細く曲がって 暗くも見えて
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歩数計目標数値を再設定 この炎天下じゃ体に悪くて
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強烈な 日差しの中に 風が吹く 涼しいどころか ただのロウリュ
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灯台のひかりは遠くまで伸びて時折船を光でつつく
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そういえば 誰にもちゃんと愛されたことがないなと ささくれ気にして
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今度こそ 抱きしめたいの 終わらない 夜を彷徨さまよう 私だけの星
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目も耳も君を追う癖直らずに胸に尋ねる雲の行き先
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根っこやら地下茎やらをぶちぶちと力まかせに引き抜けば風
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