烏瓜みのる季節は何かなしにじゃの出でむ野にひとり入りにける
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マッコリを飲んでみたいの おおむかし 飲んだけど味をすっかり忘れた
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Utakataの知人が近くに旅の途の湘南の風に今つつまれて \ お気をつけて 
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ケーキ買いドライアイスの量訊かれ帰りの時間の二倍を言う
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まごころを込めた老女の灯火ともしびは風にも消えず夜どおし燃える/貧者の一灯
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寂しさをラジオメッセージに込めたけど浅ましくってそっと消す
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歩きつかれ 夢中に寄りそう 人のいて 無理きかぬ脚と そっとなで説く
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紛らわし緑色したパッケージオリーブではなくブレンドオイルだ
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帰りたいって気持ち、心込めて空中にパンチする昼休み
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さっきまで舌鼓打ち食べていた魚の骨がノドで逆襲
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ひとりではさみしかろうと憑いてきた 保護者みたいに優しいおばけ
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柱だつ巨突のしげみよ 臨海に人の造りし神殿のごと
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瘡蓋を 剥がすには少し早すぎた。 そんな恋ばかりいつまでも
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運動会カメラのレンズ越しに見た 2位でも笑顔の君の姿
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ひとりひとつ居場所はどこかにあるもので、だったら私もどこかにいさせて。
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クリームの たい焼きがまた たべたいな 自然と泣ける 気がするからさ
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忙しいときこそ あえてリラックス スイーツにお茶 こころの栄養
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「冬ベッドチビ猫」ことし初観測(笑) おもいだしたよ さむがりだもん
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スマホ見る 美とは外れた 姿なり 歌詠む我も 同類であり
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良い月だ家事用眼鏡じゃくっきりと行かないけれど御利益無いけど
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ほとけふえ そなえご飯も ばいになり 施餓鬼につどう とりのにぎわい /施餓鬼の本来の意味と違う、誤用
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果てしなし 不死のたましい 思うとき この世で受くる 傷やけがれは
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数多ある難問何も知らずして義姉あねは無邪気に手をふり返す
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一服のいいを含めるたてまえに口端に上す小唄端唄も
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白昼夢あなたは隣で歩いてた 現実にしよう早く靡いて
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晴れ着着た さき手を取り 踏む砂利は 人生時計 秒針の音
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生ぬるい制限が 僕に心地いい 閉じ込められたビー玉みたく
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風冴える 干し柿たちを 揺らしては かじかむほどに 甘くなりける
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せきをきる  口から溢れて 止めどなく  愚痴と言う名の 老廃物が
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体脂肪特に気にしていないけどごぼう茶飲み空き腹満たす
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