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もう聴けないあの人は辞めてしまったし僕のミクでは歌わせられない
5
三月の晴れた桜の木の下でランドセル背負い早撮りしてた
11
心痛の夫の食欲戻り来て庭にも一歩
背
(
せな
)
に春の陽
34
暗闇の中 我探し鳴く君の声 聴こえた気がして じっと耳澄ます
23
機微の春さえずり心震わせて土蒸す野花は夢に目覚めて
23
もう散るかまだ寒寒し夜風吹く生き急く花に恨みごと言い
6
暁
(
あかつき
)
に 寝覚めて 十首詠みて恋ふ 雲と見まごふ 白き
花枝
(
はなえだ
)
33
自販機の光は月より明るいね。ごっこでいいから。恋人ごっこ。
3
父と夫二人の影を背に負ひて 息子のなかの光へ歩む
26
朝靄に身を浸しつつ思ひをり 旅立つ私は一人でいいと
37
よろこびもかなしみさえも自分からいちばん遠いところに置いて
8
数だけを追うは愚かな仕事なり仕事の魅力が人なり作り
18
鶯が声高らかにファンファーレ 鎮守の杜も春爛漫なり
27
飛梅
(
とびうめ
)
の
柵
(
さく
)
に結びし 『吉』
神籤
(
みくじ
)
『大』がつくまで 引いてみようか
20
小松菜の種をパラパラ庭の隅ほんのささやか我の菜園
38
草引きも畑も駄目と医者の言う庭の手入れは我の趣味なり
33
コクも香も苦も酸も無き即カフェに失くした恋の記憶を願う
20
三つ折りに
焚
(
た
)
かれ燃え
居
(
を
)
る線香も うちのひとつぞ
独
(
ひと
)
り尽くらめ
19
丸くなる 母に 毛布をかけるとき 全てのことが すこしわかった
7
転売の儲け話で並ぶ列
(
立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる
)
まつとし聞かば 今帰り来む /中納言行平 16/100
11
うしろ髪 しなやかに揺れ 残り香に 大地息づき 青葉萌え立つ
9
詠ふ君 五十首の峰のぞみしや誰ぞ目指さむ険しき道を
19
仕事終え 千鳥ヶ淵の 桜愛で お茶を一口 幸せ感じ
34
想ひの葉ピタリ嵌れと
追敲
(
ついこう
)
す想ひ鎮めよ短歌の神よ
21
咲き匂ふ 職場の
窓外
(
そうがい
)
公園の桜を眺めつ食む おむすび/職場の隣には公園
33
しんとした 病室にひとり 過ごす夜 廊下行き交う足音さえ恋し
24
雨降る日 ラジオ体操 休みなり ほっとするやら 物足りぬやら
19
風の
音
(
ね
)
に羽をまかせて飛ぶ鳥の声清らかな春はかろやか
14
満開の桜の木の下ベンチ座る二人映えを楽しむシャッター音
13
スワンと人の多さに驚きながら不忍池の桜満開
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