オーロラは目覚めなければよかったと言うだろうこの世界を見れば
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奪われたこころを取り返そうとしてきみのこころを取ってしまった
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辞めるって他人ひとから聞きたくなかったな  相談されると思い込んでた
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桜花咲き初める頃素振りにも笑いほころぶなど見せぬ君
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敬うは 憧れではなく 信じる事 言葉の奥に 風が通いぬ
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花冷えの足音 耳をそばだててカイロ探すもない買い置きは
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二十号のロウソク見つめて物思い明日の我が身は揺らぐ揺らがぬ
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ひとりでに口からこぼれる「帰りたい」どこにも居場所はないはずなのに
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神様の気まぐれのごと片頭痛われを孤独に部屋の片隅
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姉ちゃんとケンカ中母の下の世話3回こなし決着つかず
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物分りいい振りできぬ夜もある 溢れる涙見せつけながら
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あなたを愛した季節が終わりゆく 私だけが大人になれずに
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できそうで やっぱできない 散らかさず その都度しまう なんて難しい
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春うらら夢への切符つかんだね駆け出してゆけただ真っ直ぐに/曲水宴 歌題「夢」
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今日もまた寝落ちする君見届けてナイトキャップのジンをひと口
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子の歩む速度で木々のを行けば卯月の枝にはや蝉の殻
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真夜中にミニクーパーで天城越え 
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温度差に体調管理気を付けてテレビは言うけどずっと悪いわ
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軒先のアンテナより発しし5Wの電波がカリフォルニアで受信されたり
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「さよなら」も「おはよう」みたいに言えたなら泣くことなんて無かったのにね
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紛れなく北へ旅立つ白鳥かV字乱さずオホーツクへと
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完璧主義は 自律神経に優しくない ゆるく生きよう 時にはサボリ
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指先で心を吐いて傷を縫う 明日が怖い仲間にエールを
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キミの為 四ツ葉を探し 幸せを あげた想いも ともに枯れはて
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大丈夫 もう大丈夫 と繰り返す 魔法が呪いに変わらぬように
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脚を切る 娘を救う唯一の手 錆びたノコギリ 親に斬れるか
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へたくそな歌をうたっていたやつとそれだけ覚えていてくれ さ ら ば
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青春は醜きモノよ青春は貴きものよ あんたらの体操服みたいに
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入浴剤温浴効果強いやつ長湯する程寒い春の日
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被災地は幾度朽ちても故郷よ青き息吹が明日を紡ぐ
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