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朝顔と目配せしたり人として扱うことに慣れなかったり
6
ポテサラと涙のにおいで満ちる部屋
5
ちさき手を 伸ばして池に パンの屑 群がる鯉に 孫あとずさり
18
降り積もる雪は世界の輪郭を白くてまるいものに変えてく
12
曲面をつるりと滑る日を追えば曲率1の平面か、猫
10
やさぐれて小銭取り出すこともせず重さ増してくショルダーバック
29
まだ寝るの掃除も終わってないのにと 昼にわたしを蹴飛ばすわたし
6
幼子がいない我が家の節分は鬼豆抜きの手巻き寿司なり
35
もうふさん いまのうちニャン ひとりじめ おとうちゃん きょう てれわーくなの
20
おみかんを ひとつつまんで 甘くって 幸せ気分で 眠りにつけり
25
鏡面率百パーセントの月夜でも見られる確率限りなくゼロ
25
ほどなくも睡魔の襲うはずなれど夜明けといずれが先か論ずる
17
けふの夢 帰らぬひとにて満席のバスに遅れて挨拶などし
16
ブラックの苦味覚へし冬の来る 片方だけの揃ひのカップと
19
夏の歌、浴びる北風重なりて黒を纏いしゼノの身で
生
(
い
)
く
5
平和時に生きた己の無節操 ナショナリズムを止める者なし
6
歯磨きを したかしないか 忘れれば 一回ぐらい どうでもいいか
4
人生は 舞い上がる時 もなければ 墜落もない 低空飛行
6
「これがいい」同じ顔したぬいぐるみ選ぶ楽しさネットにはなし
12
肝心なあの人の心分からないネットでいくら調べてみても
9
徒歩十五分 家路をゆるり歩む 街路樹の間に 白き寒月
28
月曜の朝餉のおかずは目刺しなり 雑穀飯になめこの味噌汁
26
満月が右上にゐる信号を左折でむかふ夜明けの世界
15
だれと呑むなにを呑むかと如月のじゃんけんぽんが木魂する居間
12
北陸の友をおもひて北陸の酒呑む夜は旅路にて酔ふ
15
顔そむけゴミ出す人へ「おはよう」の苦さを連れて青空仰ぐ
32
いつもならなんてことない夜なのに独りでいるのが耐えられなくて
10
葉の奥に過日降りたる雪残り単色ビオラに一色足したり
48
凛として 厳冬に咲く雪中花 凍てる大地に春を待てをり
25
同じ時間に目が覚める体内時計は健在だ 今日に感謝
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