忙しくネタは数多にあるものを心が疲れて短歌うたは浮かばぬ
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菜の花の黄色い波を道として歩きほほえむ恵みの春よ
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道徳に背く事ほど好む人間ひと これが性かと不信極まる
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僕の背中を追った君は どこにいったのだろうか
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雲を割る斜陽を浴びて濛々と雲を目指すはいつかの言の葉
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太ってた頃より思う痩せたいは 想いでしょうか病気でしょうか
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夜の公園のベンチに一人 われ その横に猫 きみもひとりか
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もう二度と目覚めたくない きみがいる世界の時間をすすめたくない
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チクられた10万円のお小遣い 高いと妬むか ははんと笑うか
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花隧道くぐればそこは過去の俺 戻ればここは今の私か
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川風で盛りが遅くなるにつれ 待つや楽しき花の隧道
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有休を 取りて机に ただ向かい 資格勉強 遅れ詰める春
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心地よく お昼寝中の 我が猫を 手繰り寄せたら 無下に叱られ
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室内は もはや夏日で また春を 通り越しては 季節が揺らぐ
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同じ春を繰り返し 叶わぬことを知りながら また過ぎる君 僕を待たずに
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花の舞う日を待ち仰ぐ空の果て いまは黄砂すな舞い 目も開けられず
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欠品になるかならぬか夕暮れの走れメロスの如き納品
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春霞 ハロ見える程黄砂降り 髪なんかより肺洗いたし
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信号を待つ「押しボタン式」映る「おまちください」あっ青になった
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春の宵空薫そらだきのごと香しき匂ひ運びぬ梅の下風
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山の火を鎮め給へよ雨の神 吾の子が暮らす伊予の郷ゆえ
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本を手にしてはねころぶ空のした旅してゆこうひろきこころを
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千二百三十四首まあ特に意味はなくっていちにいさんし!
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「銀河」といふ 実家の母の 紫陽花よ 葉っぱが山ほどついて春かな
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詠みたくも 言の葉遠く筆とどむ 日々の彩り いかに結ばん
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早々と木蓮もくれんの花散り落ちる 1面広がる白い花道
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あて所不明で戻ってきた手紙 送られなくてよかった手紙
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普段なら買えぬ ピンクのガーベラを 「春」を理由に 客間へ迎え
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病院の 空青くして ちぎれ雲 ひと空を見上げ やまいへ帰りおり
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嫌だとか つまらないとか 関係ねえ 日の出日の入り 春夏秋冬
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