なご
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投稿数
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着信が響いて起きる午前2時の即時出社の逆シャアの音
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ぎゅうぎゅうな電車の外は青空で心はこんなにも自由だ
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転がして転がしてまた起き上がる柔道家かよ夜泣きする子よ
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座席から顔をあげたら人ばかり目は合わないけどみんな生きてる
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今の今のそこに咲く花を見てる今この瞬間の今を生きてる
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君が手にすきだと描く片割れ時俺の存在全部届けよ
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「この曲は金木犀の香りする」餃子の夜に君は言うなり
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東京のけぶった空に目を凝らし志こそ見つけ得るかな
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心に重さはあるかと君が問い重さがゆえに僕はひかれる
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木造の銭湯で飲むアンバサや ちょいぽちゃお腹を横目で比べる
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「くるま!」だと指差し叫ぶ子の側の物物に名前がある。不思議
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ひんやりな壁に背を当てへたりこみ夜泣きする子を眺めせしをり
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秋雨の高架の下を飛ぶ鳩のくらくつめたくほそくするどく
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笑う子の在りさえすればの想いさへ十も過ぎれば我忘れなむ
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語り得ぬ愛とはつまり行為なら模範の解を例示してくれ
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短腕をいっぱい伸ばして鳩を追う世界の奇跡は君にあるのだ
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ピットインのチームワークのようであれ我が子のウンチを始末する朝
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面積の8割君に捧ぐべく寝返りせずに君を見つめる
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冴えてると言われてみたい日々だった柑橘系の酸味のように
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