風向きで国道の音聞こえ来る救急車行く雲低き空
12
始発バス 昨晩君は 何を考えて 何を話した 海と馬
4
大和茶の香り豊かに満ちてくる遺影の夫と朝をゆるりと
30
水鶏くひな鳴く森の木隠れ行く水のそれかあらぬか岩叩く音
12
面識は ないけど 歌は 知っている 遠くて近き うたかたの人
42
見上げれば雫一滴傘をさすいざ雨宿り駆け抜ける猫
9
投稿を ためらうほどの 絶望を 歌に詠み込む 闇夜が白む
28
疲れ果て 泣きたくなれど Utakataの歌は励みに いつしか笑顔に
25
うたがわず肩ひじ張らずただ歩く雨なら上がる夜なら明ける
12
遠雷が微かに聴こえる梅雨空を 見上げて吐息 気分下がる朝
17
一雫山から海へ集い征く大利根遥か人もかくあれ
4
車内では通話禁止のお約束 奇妙な国のガラパゴスルール
14
「ひとくちだけ」虐待論議エスカレート 子に気を使う 生きづらい日本
12
梅の雨霞む彼方へ響きゆく鳶の声なき寂しき空よ
2
投げ入れた文化の坩堝はなま煮えで 素材の形なおも露わに
16
これからも三分間すら戦えない人間として生きていきます
5
「正論」は遠く「愛」には及ばぬと 説かれて悔いる己の言葉
21
共に老ひ 共に学びし友ありて 幼なじみは宝なりけり 
17
心には金銀財宝無縁ゆえありがたいなと思うだけなり
9
夕暮れの公園散歩の親子連れ 目前に真っ赤な夕陽ストンと落ちた
11
君故にわれのこころは熱けれど先の辛さに口をつつしむ
6
刺されしと見れば倍する足の腫れ長き田舎も油断ならぬな
6
成れないな俺は違うな色男金は無けれど心の力
7
恋なんて懲りた筈だろ分かってるどうかしてるぜ今生の俺
5
父母の御霊抱き継ぎ行く道へ花を求めむ我も旅人
18
富士山の映る湖畔と紫陽花の染まる旅路のペダルは軽き
19
富士山が好きな貴女へ写メ送り微笑み待ちの河口湖かな
15
頂上の天下の茶屋で汁粉食む吐息に霞む富士や美し
21
まずったな 自宅近くの 定食屋 おばちゃんの目が 興味津々
4
覚悟した 決して好意は 見せないと 下手な優しさ 傷つけるだけ
2