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高校のころからひとり好きだから上手くなったよ口笛と孤独
10
実らない花も咲かない 草だって 生きているんだ 地べたで強く
19
お土産を買ってくれたということは さては頭に私がいたな?
16
ワン切りし 二度目かけると 君の声 小声で話す 黒電話
34
今宵またしっぽ半分のヤモリ来て眠れぬ夜長を君に付き合う
30
あなたから「行ってきます」と言われたら 「待っててね」って捉えていいの?
6
朝刊の 応募落選載らぬ詩 ひとに見せれる ものじゃあないか(笑)
13
物心ついた頃から欲しいもの言えないような子どもだったね
9
旅に出る前に「行ってきます」と言う また会いたいと思ってるから
8
クラクションやたらめったら押す輩「ここにいるよ!」と叫ぶ思春期
7
乳歯抜け 前歯にガーゼ 当てた君 時を戻して ハグしたかった
8
足跡が 今日も昨日も残らない 何処を歩いて どこへ往くのか?
14
4号線ヘッドライトはLED連なる車はみな夜行性
6
自信でも気付かぬうちに その心 とうに壊れて 見る影もなし
7
耳からは水が滴り減る重さ口から黒い甘い強かな
3
汚された心に何度も色重ね 見た目は綺麗 だけど中身は……
6
手じゃなくて心で繋がりたいのよと恋を飛ばして愛を願う
8
ミスを見て我に過ち気づかせる見えぬ魂そばにおわすや
11
手に入らないならなんで光ったのって言いたくもなる
眩
(
まばゆ
)
い瞳
12
風に
揺
(
ゆ
)
る
百日紅
(
ひゃくじつこう
)
は
薄桃
(
うすもも
)
の 淡い
花色
(
はないろ
)
暑さ
和
(
なご
)
ませ
22
猛暑日も今日で終わると耐える吾の心へし折るエレベーター点検 /
9
階まで階段…
29
ふにゃふにゃでとろけていても山積みの食器を洗う酔っ払いなり
14
会社にて首から提げる身分証 帰属という名の枷となりけり
15
我が影でバルタン星人模してみる 疲れ果て去る蝉の王なり(秋の夕暮れ③)
18
夕焼けを背に受け歩む帰り道頬撫でる風いくらか涼し
12
影法師 我が背丈より伸びにけり ひょろひょろとして頼りなきやつ(秋の夕暮れ②)
18
影法師 八頭身に伸びにけり 実像なればさぞやモテらむ(秋の夕暮れ①)
21
夕陽眩し 残像カシオペアに見ゆる やっと言えたよ 「梨たべよ」って
18
嫌われてもひどい名前でも白く可憐な花の
屁糞葛
(
ヘクソカヅラ
)
よ
27
日が沈み隠れた秋が姿見せ 深まる夜とそよぐ稲の
穂
(
ほ
)
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