空っぽの心に愛を満たせたら 君の見ている世界見れるの?
4
シャッターおりるぎーとがっしゃんで閉じてゆくまぶた重たき冬の早朝
7
揺蕩う葉の流れゆくそのままを掬い取ったような詩が書けたなら
1
書きかけの想い連ねた恋文ラブレター いつかの君に届くでしょうか
4
「遮交的」こんな言葉を振り翳す 加えて私は斜構的です
5
アップデト アンインストル インストル アップデト アンインストル …
3
「ただいま」の声で君の1日わかるもの 母親とはそういうもんよ
3
二人前 半分残る朝ごはん ばかみたい もうやだ、ばかみたい
4
獅子駆ける流星群の美しい軌道に沿って走る電車は
3
優しさの嘘はいらない「ウミガメのスープ」の話の二の舞になる
3
美しい女ばかりが死ぬフィクションFuck 女よ、醜く生きろ
3
「面白い!」と「桃の缶詰」読む婦長 我に返しても笑いを止めぬ
5
泉から水が溢れて村沈み国が沈んで海が沈んだ
5
美しい言葉が浮世にないような妄想だけが机上にはある
3
「ひとはみな平等です」とてっぺんに腰掛けほほえむ側になりたい
6
筆の字の 筆を携え いち、にっ、さん 数えてみるよ 午前五時半
6
もう眠らないと・・・ 解っているのに 眠れない 寝落ちもできない 苦しいよ僕は
8
眠らなきゃと 思いながらも 眠れずに 迎えた朝は 午前五時
3
NHKの 時事公論で コメントする 人はぜんぜん おもしろくない
5
NHKの 視点論点で 熱弁する 人がなぜだか 笑える見てみて
4
明けきらぬ 夜の水面みずもに 浮かぶ泡を 見て和ぎぬるは 午前四時半
4
万葉の「孤悲こひ=恋」の感覚 時を超え 受け継いだような午前四時前
6
憎しみに すがって生きる兵士には あの歌姫が女神に見えた
2
真夜中のカップを満たす小宇宙 スプーン一杯 星を沈める
3
眠れない 力を借りたい 眠剤は 次もらえるまで 2錠しかない
3
家族愛 その隣には 希死念慮 知らない君の 声を読んでる
3
家族愛その隣には希死念慮 見知らぬ貴方は 幸せでいて
2
丑の刻 アイデンティティがない僕は 三十一字に何を残すか
3
親は寝て向かいの家の蛍光灯 僕を知っているのは君だけ
2
寂寞の風に吹かれて蜜が降り気づかないまま死んでいくよう
3