前の家ちょっと古めのボロだけど、他人が住んでるの見るのはちょっと
2
身体よ 私はお前の体温を操る力もなくここにいる
2
恐竜が大好きだったあの頃と今の自分を比べて泣いた
1
小指から君の体温伝わって嘘つかないからこのまま切るなよ
8
生きながら地獄はもう見飽きたのでさらに深くを目指して呷る
0
吐くまではいかなかったから追いトリス僕の底の澱を吐き切る
1
「だって今朝見かけたばかり」「夕飯を待たずにふっと死んでしまった」
3
寝不足や 体調次第で 真善美 変るようでは まだまだ未熟
0
今までは いいと思えた 音楽が 心を打たぬ ものとなりけり
1
笛が鳴りコートに落ちる先輩の涙は俺が見せてやらない
1
行くやでと 平気で上司に 言い放つ あたしはきっと 未来は火星
0
今日が一番 若いのに それでも君は 会いたがらない 皺々になっても 愛してくれる?
0
そうだった そこまで言うほど 好きじゃない 寂しいだけ 言いたい言葉も
0
約束は小指の先からするするといつか忘られ言葉はたわむ
7
小宇宙うつる雫のふくらみが水の輪となり光あつまる
6
長雨で育ったヘチマのカーテンが半分枯れてしまった酷暑
1
嘘だけど 呟く声に躊躇いは 有ったと言ってお願いだから
4
『Happy Birthday』言い終わる前にコーヒーカップへ夜を沈める
1
窓際で途切れ途切れの声させる蝉の末期を聞き届ける夕
2
飢えることなくなったけど食べすぎが殺しにくるのランゲルハンス
2
自らの 意思に従い 決められた とおりに進む メニューの中で
0
この日々を醸造かけて蒸留し 米1960と銘柄をつく
1
会話なぞ 前戯にすぎぬ 儚きを もって勤しめ 愚かな罠に
0
「生きてれば良いことあるさ」なんてのは生き残った人しか言えない
1
内側の世界に畑耕して 米や野菜や酒醸そうか
1
人生は 一つ一つの 人格を 作りあげたる 神の作品
1
時間とは 人が感じる 尺度にて 物理にあらず 命の履歴
1
生物は 新陳代謝 激しくて 若い芽が伸び 古きは枯れる
2
着実に 脳の機能が 衰えて ポンコツになる 年取る程に
1
温暖化 異常気象が 常態化 何が異常か 忘れる程に
0