きみは喜ばないだろうけど、今ここで生きててくれてありがとう
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うつくしいお前を祝うためだけにあらゆる炎が風に吹かれる
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座椅子の上 アンモニャイトがふたつ並ぶ 陽当たりも良く わが猫らスヤスヤ
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ため息でしぼんでしまった歌心うたごころしかったかもと風を入れつつ
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蛇口から出る水ひやり心地良く 合いの服など出すも楽し
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薄衣うすぎぬのような秋雲 たおやかな空 待ち焦がれた季節に浸る
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秋晴れがもったいないなと思いつつ ダルくねむたく うとうとしたく
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夢でしか 逢えない人に 夢で逢い なのに悲しい 夢物語
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微睡まどろみをひんやり撫でる風ありて このころだけの「軽井沢かも」
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夜中二時 骨砕く音で目が覚める 苦しさよりも痛み噛みしむ
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テレ︵遠隔︶診療 お医者でなくて AI診察 本人よりも 適切だったり
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残る陽に汗流るるもシャワーでは心許なく秋深まりぬ
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早霜に道は閉ぢたる奥山の嵐を分けてわたるかりがね
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鼻抜ける 煙草と珈琲 燻されて 大人になった 気がしてる朝
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中秋の 満月ひとつ 浮かぶ夜 地球テラの月明かり 我が苦きを薄めて
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駅裏の ジャムとバターのモーニング 透明な朝 猫じゃらし振る
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秋晴れや信号待ちの隣人は口紅を塗る月曜の朝
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知った顔夢かうつつか出くわしてしばし微睡む心の旅路
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潮騒の静寂しじまに揺れる夜の風ゆらりふわりとどこか遠くへ
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晴れの朝 祖父にもらいし 我が名前 ほがらかでいる 青空に誓う
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むかつくよ低学歴の俺でさえ芸能人の文化人ヅラ
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山々の色うつりしの便りきて 麓にいつつ 山頂を知る
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蛇は耳が聞こえない だから彼も私の声が聞こえていない
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あと少し ともに生きよう 産まれくる 君に伝える 「ありがとう」って
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産院の扉くぐって来た子らが焼き場の重いドアから帰る
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芸能人覚えるために生きているわけじゃないってテレビを消した
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闇深く 夜明けも遠き午前2時 朝起きられたら美容院行く
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米びつの横の棚にぞ押し入りて お茶とちま猫、ハロウィンギフト>並んでる(笑)
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涙って頬に触れるとあたたかい雨粒よりも心に近い
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うるさくて眠れないから隣室に言うか言わぬかメイクしんどい
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