ルマンドの中に生まれた空洞が教えてくれた生きるむなしさ
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雲間からのぞくオレンジのびていく 青く塗られた大きな紙に
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「インスタで映える彼女になりたい」と中目黒から届いた葉書
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いつか来るキラキラとした一日を ゆめみている「さっさと寝よう」
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きみのこと短歌のネタにしてるのがいつバレるのか怯えるわたし
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恋人を優先するのが愛ならば自己優先は依存でしょうか
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人は皆全治数秒の傷を持ち日々を過ごしているのだと思う
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二人分 片道切符 4時間後 一人分の 片道切符
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十二時を過ぎてもかぼちゃは馬車のまま 延滞料金取られるかしら
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あなたとの終わりが嫌でそれだから始めないのもまた愛なのです
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「暑い日が続きますね」がまるでもう呪文のように飛び交うこの地
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何度でも往復すればいい何を欲しかったのかしたかったのか
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どこまでも地の果てまでもいつまでも牧草えぬ別海の絵を
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白き風わたりしことを知らぬまま木蔭に白きあぢさゐ揺るる
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心うちに重きもの抱きあを空を見上ぐればもう沈みゆく海
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西風に終はりよければ全てよしシエイクスピアの語りわたりぬ
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はじまっていないものから終わる夏 夜明けに夜明けの稚魚を探そう
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自己表現 誰がための歌? 僕の歌 なのにあなたは なぜなくの?もう。
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草臥れたかに見えた鳩が突如飛び立ちより深くなる森林
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記憶とは壊れてからが本当で七日で世界だって創れる
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ごめんなさい 病めるときには愛せない 元気になったら焼肉食べよ
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盆出勤ゴーストタウントウキョウを窓から見下ろしカロリーメイトディストピアメシ食う
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禁煙の空間探す少数派 和人わじんで男の僕も今は
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瞬きにひらめいた火は降る星か ただ街灯を掠めゆく蛾か
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みんながおやすみしてるときは、つかれたからだがじめんにおちてるよ
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ライターと緑の自尊感情が保安検査で没収された
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本当は一番優しい友人が一番冷たい人かもしれない
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嘘つきが悪いこととは思わない何かを守ると暴露してるの
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好きだから、などと宣う奴輩は閉店間際に割り引かれてよい
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アパートの窓つたう雨川になる僕らも雨に習い川の字
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