自らの 姿を悟り 口閉ざす 憐れむべきは 孤独な我が身
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白鍵の音でおまえが打楽器とわかる瞬間林檎が落ちる
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騒がしく 綺麗な声で 鳴く鳥の 若葉に影に 映る姿を
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年月が 人を醜く 孤独にし 一人朝から 川を眺める
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醜くも こっけいなりき 人間の その一生を 笑うべからず
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明け透けに「基本」を仮名で表記する奴の喧嘩はすぐに買うべき
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大袈裟に震えて脳も茹だるよう 変身させてザムザのように
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花のよう 咲いてしばらく 気を留めて 人知れずして 散ってゆくのか
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あっち行き こっちに行けば ぶち当たり 右に曲がれば それまた左
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あくせくよ じたばたとして 恥を知れ みっともないぜ このざまではな
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現実は 厳しいものよ それでもよ なんとかならん どうにかならん
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やりたくて 出来ないことが 多すぎる 我慢我慢で もうたまらんわ
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美しいひとを見るたび 思うこと (きっと君は僕を選ばない)
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ザイザルの不在を血混じりに擤み捨て、南方戦線異常あらずや
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バランスをとりつつ生きる難しさ またアイブロウ握りて嘆く
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竹の子が寒いと泣くがこちらとしては着込みすぎだと小さくもめる
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感動も 感傷もないも 人生を 望む人など いるのだろうか
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信仰を 持ちて歩める 聖徒らは 慈愛と希望の 言葉に生きる
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今朝もまた 起きるとするか 人生は 生きる理由を 探し求めて
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朗らかに 見ておれないわ テロリスト 大河ドラマの 若き栄一
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落とされた頭に残る胸ビレでどこかに飛んでいきそうな鯵
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(あの人は 僕と同じだ) 何度でも 鏡を見るたび錯覚をする
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思い切り弓を引きしぼり矢を放つ先の見えない風に向かって
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気づいたらここにいたのでなんとなくいつづけているだけではないか
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ブランコに乗らなくなったあの日から 確かに君は大人になった
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もう全部忘れたままにしたいので来たる展翅に腕を拡げて
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息を止めドアスコープを覗く時未来の匂いにつられているの
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木の間よりもりくる月のかげ白くいまさかりなり茉莉花のはな
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井戸の中を覗けば 水の面揺れる お水取り
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まずひとつタイムワープの壁として肉が光に成れないのです
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