反応がないときにこそ誰かとの繋がりがあることを感じる
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感情がありすぎるので破棄されたロボがいかだで朽ちている夏
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○○○○○好きな語を○○○○○○○マルにいれれば○○○○○好きな首が○○○○○○○あらわれるので○○○○○○○おためしください
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猫も死も眠りも海も恋も手も花もない世で編まれた詩集
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ハートのない世界線ではトランプの価値が大きく違うのだろう
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鈴蘭の毒で死にたい夕月夜 周りには海しかないけれど
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恋した時 これを失う 覚悟はした 畳紙たとうしよりも 薄い覚悟で
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来世まで琥珀になろう 海底に夕日まみれの小指をだいて
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連休が始まる前から想像す最終の日のやるせない夜
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三塁側とぼとぼ帰る僕の横走り抜けてく子供の背中
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駅前の広場を満たす音声は選挙でしょうかいいえ母です
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少しだけ爪に入った石鹸のように貴方が心障りで
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もしもさぁ 君を好きじゃあ なくなっても 多分この色は 好きなままだよ
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扇風機首振るたびに当たる風吹き出る汗に一服の涼
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コンビニのアイスと音だけの海で私の夏を救ってください
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みんみいん泣けど泣けども万緑の青さに呑まれ消ゆ蝉時雨
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ざぱざぱと流れる川のせせらぎとはしゃぐあなたで完璧な夏
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ひとりきり部屋にこもって閉ざしてる身体はあれど心は迷子
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右目からこぼれた涙の淡い粒 指で救って抱きしめた君
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鼻歌でうきうきマフィンをこしらえて一人で食べちゃうこれがぜいたく
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僕にだけ何でも話してと言うから言った本音で去りゆく野郎
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梅雨明け夜 ふとした魔が刺し 手が伸びた チョコの淵から 溶けてく会話
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庭の杏子あんずの葉っぱきらめいている夏の朝は涼しい気がする
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夏空に過ぎてく見えない風を匂いにみている君をみていた
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洗顔みたいにすすいでみたのは昨日の酔いとか照れくささとか
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「ブランコも揺れない時があるから」と止まる私に揺れてる君が
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眠れない夜と夜明けを待つあいだ耳につけてる街の足あと
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フィリピンの物乞いの少女真っ直ぐに俺を見ている4G越しで
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さりげない夏が少女にであうとき ビーチグラスの輝きが増す
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トイレットペーパーの残骸二つあり 子どもが拾う遠くみるため
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