おしゃべりも別れ話も残業も全てが星になる摩天楼から
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不発弾多き脳内 爆発と成れぬ芸術たちの墓原
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少しだけ愛してるっていうことよ 血を流しても嫌いになれない
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席替えのくじ引いたあと動き出す机の波に君を探した
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この歌を詠むたび生まれ変われると知って、信じているから僕は
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世界史で、バビロン捕囚ほしゅうを学びしが……ネブカドネザル……ねぶかど寝ざる……
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最大にしくじったこと鼻の下前歯が無いと髭が剃れない
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一人でも生きてけるけど手を取って歩きたいんだ 認めてくれよ
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体温の触れあう距離にいてほしいそんな我が儘言えるわけなく
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ケータイをチャカポコ鳴らし帰り道国道はほら夕陽へ続く
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あの涙 たどり着く場所は夜ではなく 人に出会うための朝だっただろ
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変なTシャツを売ってるショップとか送りたいからLINE教えて
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ねぇ わたし 別にひとりでも楽しいよ 貴方がいるともっといいけど
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もう二度と逆らうことが出来ぬよう火はストーブに閉じこめられて
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めをとじて ほのめかしても キスしない YesだけがYes おんなも平等
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苦いだけのコーヒー二秒で流し込み泣けないぼくらは明日を見ない
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グミなんて舐めても溶けて消えるけど白い歯それを噛むから至高
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近ごろのぼくが暮らすCLASSに欠いていたそれらに代えて十時の日射
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鉱泉の熱に灼かれて解くゆきを送り出してし立春の月
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延伸の終わりが来ない薄炭の街をそれでも鉄路ひたゆく
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さよならと 言える言葉の響きには 永訣しらぬ 人の刹那さ
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おばあさん 薬せしめて 自慢する 病院通い 買い物気分
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今やもう 共産主義が ぶっつぶれ 貧乏人の 恨みが溜まる
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豪勢で 優雅な暮らし 望む人 五万といても 仲間になれず
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目覚めれば 両目がかすむ 驚きに またかと思う いつまで続く
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目も鼻も 肩と腕さえ 患えば 夜も眠れず のた打ち回る
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人生は 与えられたる 持ち場にて 右往左往し 教訓学ぶ
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組織とか 会社の駒の ようになり 心なきまま 生きる姿よ
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我儘で 子供ような 人間に 慕われるのは 私も子供
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誘惑に 弄ばれて いるうちに 自然に慣れて 今や人格
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