Utakata
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音もなく瞬く星の
天鵞絨
(
びろうど
)
はやっぱ狡くて切ないもんさ
1
眼を閉じて出所不明の光など見たくないから眼を開けている
1
あしひきのマウンテンデューとドリトスをスクリューして哄笑する動画
3
猫が風通しの良い廊下の角で寝転んでいる春の便り
1
肌ひとつ 隔てただけで 君のこと 世界でいちばん わからなくなる
2
血を抜かれ 骨もスープになってなお その〝卵〞だけは 守って下さい
2
Utakataで 出会った人は どこの誰? そんな出会いも 大事なものです
4
生と死の 二つの海は 厭わしく あちらの世界に 早く逝きたい
1
沈んでる 僕を案ずる 妻がいて 苦しむ訳など 絶対言えない
2
桜花 儚く散って しまうけど 僕はず~っと 思い続けてる
1
揚げパンのきな粉をそこらに 撒き散らし 大胆不敵に 笑ってみたい
4
君が今喰らっているのは彼だよと正義の味方を見させ泣かせる
0
カッコよく決めた前髪覗いてるパーテーションの向こうに主任
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なぁ猫よおまえは夏を知ったのかあるいは列車あるいはとんぼ
1
愛されたい君と僕とを微分して残るのは君かそれとも僕か
1
断末魔の如く咆哮響かせてまたひとつマヨネーズの死体
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ヘンゼルもグレーテルにもわからない印で今夜会いにゆきます
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高砂の君は覚えてなくていい 桜の制服 約束の窓辺
3
追い追われ 想い想われ 手を取って このまま共に老い終われたら
3
一斉に咲く花々の勢いに付いていけずにセーターを着る
2
シャットダウンの作業を渋った
P
C
が 暗闇の中で熱く息吐く
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夜霧なす生殖不能の生殖器としてのソメイヨシノの万朶
1
自販機で120円のカフェオレをあなたに買おう冬は寒いから
2
私には届かぬ空のその先がピンクレモネードの色になる
1
猫の頭に はふっ と息をかける 私も母にされた愛で方
1
君の話の要領はお米の計量みたいなものだ。……で、オチは?
0
裾ひろげ来なさいとよぶ垂れ桜老いたわれはいよよ狂いし
1
さみしくて動物園にきていますみんなともだちさみしくないぞ
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パチンって頬を叩くの。わたし今、良くないことを考えたから。
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車窓から見える景色と垂直に電車は進む。見ているだけね。
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