真っ白なみぞれが降って照らされる晩夏の恋をあなたの熱を
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どこまでも 伸びてるような 田んぼ道 細くせまいが 進みたくなる
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夜の空漂う雪は音もなく机に積もる君への手紙
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「もうこんな 歳になった」が口癖に 十年後より若いと思おう
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明け方に氷を結ぶ水たまり 踏み割る子らのストップモーション
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「散文と散文詩とを分つのは“詩人の魂”」 先生しじんの言葉
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鬼にらむ豆のとなりにひなあられ こわごわ手伸ばす幼女の視線
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あのうたのおかげでいつもあの場所は午前二時には人垣が立つ
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修練は 永遠の命の 道の上 厳しいけれど 希望に満ちる
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快楽は 花火のように 華やかで 瞬くうちに 暗闇となる
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永遠の 命を信じ 生きるなら この世は備え 鍛えるところ
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この世だけ 生きてる人は 幸せの 中途半端で 虚しく終わる
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魂は 永遠なので 永遠の 規則によりて 運用される
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びしびしと 悪いところを 摘発し 捨て去るならば 生まれ変われる
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悪いこと しているうちに 悪いとは 思わぬように なるから怖い
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すみません ごめんなさいと 言い続け 生きてきました なんとか死なず
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真実を 突きつけられて 文句言い 逆らう者は ドツボに嵌まる
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真実は 弁解さえも 許さない 夢は砕かれ 幻は去る
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足裏でうごめく思い出たちがまた心臓をひっくり返してゆく
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いちばんの素敵なデートは 朝パン屋 暮れのスーパー 夜中コンビニ
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高いほどよく無くなると妻は言い安めのピアスばかり付けてる
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抱きしめて欲しい日もある。猫のようにあなたに喉を撫でられたい日も。
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冬のにおいを肺腑のすみまで吸いこんで夏のおわりまで涼しくいたい
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たまご落つテフロン加工のフライパン 夕刻六時のブルーグリーン
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母の名を紙に書くたびふと思う名前にこめた愛のかたちを
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サイゼリヤのメニューをながめなに食べよと話せる仲のひとになりたい
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夕陽差す落ち葉の隙間きらきらと白詰草に雨の名残れる
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「なにしてる?」…「なんもしてない」「それじゃあさ」三十分の このはなんなの
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善哉の小餅を網で焼きながら並んで待つ間に仲直り
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荷運びを終えて荷下ろし肩のこりほぐして別の荷をまた担ぐ
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