生命のみなもと求め探査機は薔薇色のイソギンチャク潜る
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床下に今夜も死んだ母の這う音が聞こえる安堵して眠る
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ヒヒヒヒヒ……指名手配犯を見ました。自分で自分を通報してみる。
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君といた頃伸びた爪を保管した瓶に詰まった甘い思い出
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天の河逢えずとなれば地の河もと 願う二人か橋よ落ちろと
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空間も事象も時ももろともに夢にお別れ さらばささらば
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赤色にかぶりついては種飛ばし 汁付きの手をすする昼過ぎ
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ビニール傘「そらみたことか 曇天から 君の怨念が降りだしたぞ!」
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星ほどに 輝き放つ 街の陽は 星より綺麗な 夢で溢れる
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雨上がり 道路が一息 この匂い いったい何を 食べていたんだ
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雨は降る、ことごとく降る。窓が濡れていて、食欲はあるけどないな。
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その日ごと見つけた夜の縁に染み輪郭を取る野菜生活 
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まだ溶けぬ罪の飴玉口を刺す 二個目チョロい女だを入れるあなたにすがる
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君に送る 愛のキャンディー並べながら もう殴らないと君に誓うよ嘘です!この男は嘘をついています!いつだってそう言うのです!
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木の間より青空の色たしかむるうた曜日@ことのはの森
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さんざめく文字の繁みをかき分けて輪郭の無きことのは拾ふ
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の切れ味、それと自分は信じられる 不確かな世のすべてのまぼろし
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キツネ目の女のわたを切り裂いたナイフのやいばはもう温かい
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白皙の悪夢がきみを抱くだろう 痣つくる火がぼくの優しさ
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薄暮迫り来る海突き出る あなたの先照らす光あらんこと
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ああ今だゲリラ豪雨が欲しいのは私の嫉妬なんか隠して
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大きくて硬いクルミになりたいね君だけが殻を割れるやつ
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錠前の鈍い光沢 あなたのはらわたの穴に白濁で鍵
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赤ん坊のおでこをナイフで一掻きし 垂れる血舐める妄想をする
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片道切符にて二時間おそれからのがるること、ポイント変更は困難を極め
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ふりがなを振ってほしいかそれならばとても可愛い音をあげるよ
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アスファルト雨の匂いに染めながら夜風に響く風鈴の音
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「恋人を撃ち落とした日」を聴きながら PUBG 今日はドン勝
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向日葵と麦わら帽子とサンダルと麦茶に解ける小さな北極
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ストロングゼロは絶対酒じゃないそう言い合ったおじさん二人
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