振り出しに戻る日が来たのに二十歳には戻れないもう古希だった
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休み明け冷房効いてる冷えた車内 まだ行かないで風薫る季節
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今日こそは電話が鳴るのではないかなんて期待す週明けの朝
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朝はまだ肌寒い春 風を切る 半袖小僧くしゃみをひとつ
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夢のなか舌よりぬるい雨だれが朽ちろ朽ちろと追いかけてくる
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野鳥より種子落とされし林道の 山苔やまごけの間に小樹の生えたり
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早朝の二階の足音世の中は連休明けかスタートは雨
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花菖蒲、パンジー、しらん、クレマチス、おだまきそろいむらさきの姫
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むらさきの花も色合いそれぞれに 庭に五人のむらさきの姫
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蒸し牡蠣の喉越し磯の香りごと美味いと知った 大人の始まり(一周回ってきっとまたオムライス)
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念ずるは市原隼人の凛々し眉。手元狂っておろす前髪
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500回 吐き出し歩いた別れ道 一年前あの日の俺よ 辛いが生きろ
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尾瀬ケ原木道歩めばどっかりと明日は挑まんひうちケ岳見ゆ
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休み明け書類で見えなくなっている貞子を超える恐怖の机
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死亡率ワーストワンの故郷ふるさと他所よそとの命の格差を嘆く
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薬飲み多少つらくも出社する 元凶むすこに有給すべて使った
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裏庭に石楠花植えた人の逝く 今年は蕾も一つか二つ
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小さきもはっきり色持つ野の花に 甘えたくなる春の終わりに
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まじないをかけるしかないメンタルの 行き場失いさ迷う夜は
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新緑に奪われし目に異物とし 飛び込んでくる吾の右手
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千両役者だね君の芸騙された甘いささやきもう過去にする
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の名前 君の名字を貰えたら 完成するの 最後の欠片ピース
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いつからか 恋に変わった 仲の良さ 付かず離れず 距離を保って
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寂しいと 思う気持ちを 乗り越えて 前を向いたら 何かに出会う?
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女の子は誰でも女を呪っている 自分の下着を汚した分だけ
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五月七日少し誕生遅刻かも 憂鬱な世間浮かれる私
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効率にコスパタイパと小うるさし生くることこそいたづらなるらめ
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あゝまた やっちまったよ 前髪で 明日あしたからは 眉毛を隠す
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死にたいと言ったあなたの手を握る  死なないでくれと告げる代わりに
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葉ざくらの緑が増して去っていくゴールデンウィーク子らに逢えずに
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