真夜中のファミレスに棲むばくが僕のポテトをじっと見るので
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僕はただ君の手のひら刻まれた皺の一つ一つに触れていたい
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君エロス にランタンの油を 垂らさぬよう 今見た素顔は 黙っておくね
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0時発 東京行きの 深夜バス 僕の未来は 何処に向かうの?
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洗濯機の音を聞いて目を閉じる。このまま聴こえなくなればいい。
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ここからは 見ることはでき ないけれど 君は私の 南十字座
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リビングにこもった熱と細く引いた窓から這入る冬の境いめ
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恋に燃え 燦燦さんさんと光る 惑星も いつしか燃え尽き 滅ぶ運命?
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窓の外 遠く見つめて 突然の ノスタルジーは 冬のせいかな
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Avecアヴェックが 騒ぐ聖夜の 壁隣かべどなり 寒々さむざむし夜を ひとりかも寝む
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隣席 はっきりと映る 横顔は 私のみ知る 君の魅力だ
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骨までも灼かれる覚悟があるのならあの子の星を飲み込めばいい
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世 界 と の 距 離 の 調 節 し た と し て 、私と私はゼロ距離   狂う
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式場のうらで煙草に火をつけておまじないするあなたの門出
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あの日からこわれたまんま、わたしには (あたしには) もう、なにもないから
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夕飯にタコ焼き購入2割引、帰路の家からシチューの香り
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君くれる ショートケーキの 苺さえ 嫌いになった 余桃の罪か
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この店もまた紙袋思い出す刑事コロンボ持つグシャグシャのやつ
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バァバァの うろつきまわる とめるのは たのしみひとつ うばうのかもと
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アパートの五階廊下からほど遠く花火が見える夜の静けさ
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その時はその時でまた恋がある 田中絹代の映画を観つつ
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嬌声きょうせいを 天に響かせ 鳴く猫の こえくときぞ 夜はたのしき
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君がため 春夜はるよひと土筆つくしむ わが衣手ころもでに 雪は降りつつ
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SNS誹謗中傷吐く人の顔の見えない醜さを見る
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難波津なにわづにほさかるは くりの花 秋よ来たるな 実結ぶ時まで
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気怠げな 猫のあくびと 有線と ミルク煮詰める 音がするだけ
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会いたくて 車とばして 四、五時間 逢瀬の先は 喜寿のじいちゃん
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暮れゆく日 もうじき焼き鳥囲む会 鶏皮かつては30円也
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ひとの代の 紅葉もみぢ時雨しぐれて うつるものの 我が絵に染みたる 色ぞ変わらじ
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終盤に 貴方の残す 一駒ひとこまに なりたいと願う チェス盤の上
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