嘘だよを好きだよと読ませる夜を繰り返してきたこれは報いだ
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『心配なんだ別れたら僕ら似てるから』 違うよ私が似せてただけ
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いちにぃと 小さな掛け声 注射針 皮膚を突き抜け 心に刺さる
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桜見てとてもきれいと言ふ君の笑みは今日けふも一輪の花
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霜ばしらを踏まないように歩くのに忙しいので遅刻します
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ささくれたフローリング、ごちゃついた調味料、かつて小さかった犬 『実家』
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犀川のほとりに立ちてひたる淵満たすは清き重い液体
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文庫本紙の手触り気持ち良く旅するようにページを開く
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春なんてすぐに去ってしまうのにそれでも「春」を愛しく思う
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この世には祝福された人がいてその反対で僕は生きてる
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こんなにも君のことが好きなのに笑顔で手を振り星空を見る
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「もうみんな嫌い、来世は貝がいい」「えっ、世界一かわいいのに?」
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カラス来て、ほうきをばらして、くちばし挟み、巣作り出来たら、子育てですね
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飴細工、蜘蛛の巣、硝子、雪月花、「そういうものになりたかったな」
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母校から大きな歌声 どうか君が小さな姿でそこにいますように
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坂道の眼下に映える桃の花 萌えるピンクと進まない青
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友人が猫と言い張るペットに会う いやこれ化け物お手した!!かわい~!!
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ずっと、見ていたのに、と言う あっという間に歳をとる ずっと美しいあなたが言う
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地図もなき 長旅に出る 冬鳥の 無事を祈るか 早咲き桜
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桜舞え! 君の衿元 人知れず 音なく落ちよ 私の想い
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うしろだてなくして冴える二枚舌 切った啖呵のツケは高市
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国会に顔を出さないなにガシはこれ見よガシに議員おわれる
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心くんだんだん君も清らかな子供ごころをわするだろうか
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死神の吐息が聞こえる水曜日 耳を塞いで電車に飛び乗る
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推し漫画書店駆け込み手に取って一年経ったと去年も思った
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はちみつを溶かしたミルクみたいなきみのほほえみ
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スマホではなく写真機で紙焼きのフチあり写真撮りたいぞ春
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ささやかな日々の工夫も値は上がり選挙近いと望みをつなぐ
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春が来てぬくくなっても懐は寒いままだとベタなこと等
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手をのばすいつも買う品気が付けばあちらこちらのお店ブランド
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