天露あまつゆけて舞う君 春の草 垣間見し吾 今日の裏庭
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深更には 鳴らぬ音聞こゆ刻がある  天女の衣や 天上の湧き水や
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あかいろが ぎゅっとつまった苺の実  摘まむ幼子の まなざし愛らし
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彼岸より此岸へ戻る道すがら 『ラストショー』さよなら、ボンネットを叩く雨をふと口ずさむ
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南洋よりかえらぬひとはこの森で稲穂の海を夢にうつした
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朝ぼらけ独り墓参の道すがら 『あした』の歌詞土砂降りの一車線の人生を思いもぞする
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恋する火細くなる今しみじみとあきらめと言う老いのようです
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悲しみと無念のただ中夫送り遺影にま向かう友を想う夜
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並走す 寝台列車の 車窓から 寛ぐ姿 我も緩んで
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今朝もまた降り積もってる塵埃まだいいだろと降りる階段
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唯一のおのれを照らす脚光を浴びてあまたの虚像をつくる
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亡母はは植えし 気まぐれ水仙 つぼみつけ 今年は咲くよと 励まし聞こゆ
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「うたかた」の光る歌人をビーコンに 座礁すれすれ難きを楽しむ
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三日坊主われの習性歌よむも 予感のはずれ二百首達成
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君背負う 淡き空色ランドセル 夢と希望と たまの涙も
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春じゃないけど冬じゃない朝方の空を見上げて不安と期待と
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マラソンの〈応援ナビ〉にて移動する長男の名を夫婦で追ひたり
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街頭がただひとりを照らす夜中に 主役の私スキップでゆく
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清くもなく濁るでもない死にかたの半濁音の間抜けな響き
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夢中にはなれない 知らぬ苦しみのせいで 冷める音がする、音が
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サークルでばらまくだけの義理チョコに喜んでくれる君がかわいい
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母親は決して淋しいと言わず 会うたびに、今日は良い日だと言う
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ありふれる感動などに置いてかれ 一人立つ私を置いてくな
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駅前でたまたま君と会えただけ ただそれだけで僕は幸せ
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寒暖差 暖かい日は 春みたい 雪降る日には まだ冬みたい
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三月の嵐の夜の思い出をむかしむかしのお終いにする
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眩しいの 射る光は誰のもの 羊は2時で 回るから言えないし
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体感して、体温として、体感して 気持ちはもう、とっくにもう
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青春よ いつか無謀な約束も忘れて君は他人になるの?
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n機目のライフがあるか知らぬまま無謀に今日を進めた結果
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