み冬なる 師赱しはすの空のゆふされば き交うこゑ辻卜つじうらでよむ
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那智大社本殿までの階段を老骨頼りの四六七
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ママどこと 呼ぶ声たどり 部屋のドア そっと開けると ねぼけまなこで
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小指から指折り始めて八のあとままにならざる薬指を見る
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我がこころ整理できない鬱の日は ただひたすらに部屋を掃除する
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目が覚めて おはよう 君がうだうだと 一緒にいる朝 尊い朝
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欲しいもの 何かと問われ お金です 二秒後気づく ほんとの答え 
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唐突な「仕事辞めるね」友達の それがいいけど それもいいけど
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天才に生まれてきたので君の言う罵倒が一つも理解できない
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空が好き その青が好き 雲も好き 無邪気な我の 安い幸せ
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車から 降りた自分は ちょっとだけ 油を差したい ロボットになる(悲しき高齢者)
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人は皆 言えない闇を持つものと あなたにだけは 言えないLINE
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「元気なの?」声をかけたい人のいて 言えずに黙る 後ろの正面
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見えなくて良いものばかりが目に入る水たまりも木もそこにはなくて
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度が強いメガネをかけて目が痛む人の気持ちがわからなくもない
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遠い未来を考えて怯える夜に飽き果てて眠るこれも幸せ
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幸せは力を入れねば見えないと中学の頃の俺に言いたい
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生きていることの素敵さ寝転んで眠りを貪り湯に浸かること
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借金を返し終わることが確定し意外に何も輝かぬ日々
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櫛の歯が欠けるようにとはこのことと言わんばかりに人が辞めてく
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最悪な未来ばかりがよぎる夜 良いことだって起きると言って
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傷ついた私の心音もなくメスを入れるのは時の番人
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流灯の物悲しさはたましいと見てか行く末考えてか
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選択を面倒がって一足を履き倒すからそこが見えるの
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すぐに既読つけるの何故か面映おもはゆく握ったままで開けぬスマホ
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あの日には帰れないけどうっすらと先が見えてる人生も嫌
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好きですを不意に投げられ捕れなくて静かに拾いゴロで返した
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気が付くといつも冷たい指先はおなじになれないようでさみしい
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りょうりずき うまくなるたび てをかける そうゆうバァバの さぽーとしたい
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久しぶり 忘年会や クラス会 居酒屋さんに 吸い込まれてく
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