友もなく 仕事もなくて 年を越す 緑内障に 副鼻腔炎
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年の暮れ 孫に嫌われ 別部屋に 寝ることになる 妻の哀れさ
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あした むすびし冰面ひもさきはひを ぎてむすびしたなうらの水
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今日の人運転雑や 二年も通勤してりゃ違いに気付く
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いやましに 限月かぎりのつききはまりて 雲上くものへに待つ初春のあさ
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ごめんねと 言わせる涙潤ませて 沈んだ瞳愛を育てる  
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過疎の街何か出来ぬか案じつつ  期限切れ品謝って捨て
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蕎麦打ちとピアノ始める来年も 命燃やして生き抜いてやる
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まだ暗い朝の六時の音楽が 我にも届くきっと熊にも
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休みなく 年末年始 働いて 生きてることの 証明とする
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念念ねんねんに 年の仕舞ひはせまりきて 思へばやがて明くぞめうなる
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歌を詠む昔の思い引き寄せて くるり丸めて心に仕舞う     
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幸せは小さいものと決めている  だから今夜はたこ焼きビール
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黒々と山の影立つ狭き空 今夜も月に励まされてる
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良いことも良くないことも過去となり 一秒ごとに過去の増えたり
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日溜まりに布団を干してシーツ替え 吾子の家族の笑顔を待つ日
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年越しの蕎麦はおろしと鰹節 少しの緑 葱と山葵も
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年越しのメンツ浮かべて買い物のカートに入れるゴボウ蓮根
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年の暮れ二十二歳を連れてスワロフスキーこれで終りにしようね
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来年は君と浮かれたこの季節過ごせるようにがんばってみる
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さっきまで街はクリスマスしてたのに急に正気に戻らないでよ?
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君の家から帰る朝五時半の空気が顔に刺さっていたい
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君の気になる人は僕じゃないよねでも少しだけ期待しちゃって
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顔が好き言い逃げられて私だけお前のことを意識してるの
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畜生が 私にだって これくらい 唇噛んでも 進まぬ原稿
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運鈍根欠けてるものは何なのか 冬空に光る遠い稲妻
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死ぬ時は お前に看取られたら良いな 詮無いことを 言う歳でもなし
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あなたの手 なんてことない 戯れだ オレにはこの時 この一瞬が全て
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最初から 俺のことだけ 見てる君 そんな君しか 知らないんだよ
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会社での 僕はちっとも 笑ってない 君との時間で 痛む僕の頬
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