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友もなく 仕事もなくて 年を越す 緑内障に 副鼻腔炎
3
年の暮れ 孫に嫌われ 別部屋に 寝ることになる 妻の哀れさ
3
冱
(
い
)
つ
朝
(
あした
)
むすびし
冰面
(
ひも
)
に
幸
(
さきは
)
ひを
祈
(
ね
)
ぎて
掬
(
むす
)
びし
掌
(
たなうら
)
の水
4
今日の人運転雑や 二年も通勤してりゃ違いに気付く
6
いやましに
限月
(
かぎりのつき
)
の
窮
(
きは
)
まりて
雲上
(
くものへ
)
に待つ初春のあさ
5
ごめんねと 言わせる涙潤ませて 沈んだ瞳愛を育てる
3
過疎の街何か出来ぬか案じつつ 期限切れ品謝って捨て
3
蕎麦打ちとピアノ始める来年も 命燃やして生き抜いてやる
8
まだ暗い朝の六時の音楽が 我にも届くきっと熊にも
6
休みなく 年末年始 働いて 生きてることの 証明とする
18
念念
(
ねんねん
)
に 年の仕舞ひは
逼
(
せま
)
りきて 思へばやがて明くぞ
妙
(
めう
)
なる
5
歌を詠む昔の思い引き寄せて くるり丸めて心に仕舞う
7
幸せは小さいものと決めている だから今夜はたこ焼きビール
4
黒々と山の影立つ狭き空 今夜も月に励まされてる
7
良いことも良くないことも過去となり 一秒ごとに過去の増えたり
8
日溜まりに布団を干してシーツ替え 吾子の家族の笑顔を待つ日
8
年越しの蕎麦はおろしと鰹節 少しの緑 葱と山葵も
4
年越しのメンツ浮かべて買い物のカートに入れるゴボウ蓮根
8
年の暮れ二十二歳を連れてスワロフスキーこれで終りにしようね
2
来年は君と浮かれたこの季節過ごせるようにがんばってみる
8
さっきまで街はクリスマスしてたのに急に正気に戻らないでよ?
5
君の家から帰る朝五時半の空気が顔に刺さっていたい
7
君の気になる人は僕じゃないよねでも少しだけ期待しちゃって
3
顔が好き言い逃げられて私だけお前のことを意識してるの
5
畜生が 私にだって これくらい 唇噛んでも 進まぬ原稿
4
運鈍根欠けてるものは何なのか 冬空に光る遠い稲妻
2
死ぬ時は お前に看取られたら良いな 詮無いことを 言う歳でもなし
3
あなたの手 なんてことない 戯れだ オレにはこの時 この一瞬が全て
3
最初から 俺のことだけ 見てる君 そんな君しか 知らないんだよ
3
会社での 僕はちっとも 笑ってない 君との時間で 痛む僕の頬
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