音もなく溶ける海月くらげのような夜 寂しくはない夏の孤独は
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明日から六連勤と自覚さす海の名の付く家族が憎い
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生理痛あなたは女と伝えてる母でも妻でもなく女性だと
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彼の短歌うた無限に詠める自信ある! そろそろ3ヶ月みつきかなしやネタギレ
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ずる、つる、と足を取られて摺り足のやめ時かなと思う雨橋
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定年後 サイズダウンの 生活が 気持ちの余裕 産み出す日々
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あらふしぎ 新編集か TVerの 「逃げ恥」ちょっと 見覚えぬシーン
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メロンソーダ あわ立つなかを 泳ぎゆく さながらチェリー 若葉の光り / DRIVE
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雨の日は寝そべるよりもへばりつくそんな気持ちで下る坂です
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待ち侘びし孫のおとづれ風凪ぎて徒歩より遅き祖母の駆け足
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休み中食って太ったこの腹が制服ズボン入るか悩む
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九州を旅し喰らってきた息子 すこしまあるい顔して帰宅
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苦しいと聞いたら手を差しのべたい できないことが1番つら
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ただ好きで他に悩みは何もなく そんな時代がとても愛しい
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耳に刺す 雨のぽちぽち スポティファイ ジャズと静かに セッションするなぁ
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喰い足りねぇ。 俺を満足させてくれ ヤなこと全部 忘れるくらい
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その水にナマズがいると言う人の一人くらいは、いないだろうなぁ
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はなやかで明るい香りコオヒイのこれで風味はつたわるだろか
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「この入れ墨イレズミいいわ」とスケが言ったから・・・・・・だなんて言えない令和の閉塞
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わるいけど 今日の敵相手はみんな餌 憂さ晴らしする 俺に喰われろ
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ゆり挿して ひらきはじめて 蕊をきる よろこびしらず ただうつくしくさく
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道端に落ちた躑躅と目が合って跳ねる心の名前を探す
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異次元(並行世界)の 珠洲市原発 地震から メルトダウンし おおわらわ。
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わたし素朴な歌に帰ってきたの 囲んだファミレスのテーブル
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気のままに降る雨なれど地震じぶるいで傷付く町に今降らずとも
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久々に集いし家族はそれぞれにスマホとゲームの世界に篭もる
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書店にて「心配事の九割は起こらない」との本を見つける
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旅先で悪夢を見るといつもよりまだ寝ていたい気持ちがつよい
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ネギ刻む音鳴り響くリビングでただ聞きながらうたた寝をする
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朝刊の星ふたつなる数独にしばし挑みて脳を起こす
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