カチカチと時計の音が飽和する目を閉じ開いてもただ深い黒
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手の中でくるくるまわれ輪廻の輪 センセイ私と踊って頂戴
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さわやかに驚かされる感覚が閉じた小部屋を外へと開く
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木塀よりのぞく柿ありさながらに昭和の磯野いその邸よと興じ
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「午前四時、星を見ながら待ってます。きさらぎ駅の朽ちたホームで」むちゃくちゃな虚言癖でも君ならば事実に変えてくれる気がして
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明日から働かなくていいなんて! 鹿肉バーガー! プレモル! 乾杯!!!!!!!!!!
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いざゆかん たつべき時は今なるぞ きょうは仕事を辞めてきました
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はさみ糊爪切り太めのボールペン 誰を待ってるわけでもなし
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友達のその友達の友達の 友達の友 うなじかわいい
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光り翳り表と裏を晒しつつくるくる落ちくる木の葉のこころ
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ことのはの未来へ脱皮せむとしてかげろふの翅ひかり震へぬ
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翳と翳かさなりあひて翳を増し光となりぬる黄菊の秘密
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ひとくちで素直なぼくになるような白いスープを月の光で
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止んだ途端恋しく思う蝉時雨 あんなに疎んでいたというのに
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新しく知った言葉を口ずさみ指折り数える三十一音
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 け落ちたあるいは██した音節がすずろな舌に屯している
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溶け落ちた記憶の縁に夏色の複合体が吊されている
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寒いのは嫌だ嫌だと言いながら 降らぬ降らぬと空を見上げる
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恋人に多くは望まないけれど 声が綺麗な人ではあって
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僕たちが直面してる労働を「普通」と言えば「普通」になるぞ
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どこまでものがれられぬかこの業は おれのこころは雪でできてる
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ふるさとを はるか南にのがれ来て 今は墨絵の雪ぞかなしき
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ふるさとの 酒をちびちびなめながら いつまでもつか どこで買えるか
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今日のオレ 昨日のワタシ 明日のボク 変幻自在さ 何でもなれるさ
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さらさらと羅線はみ出す君の字に恋したなんて言わないズルさ
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病床の 霞んだ景色 白い部屋 真っ赤な咳に 「生」を感じる
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いつもよりメイクが上手くいったから、今日の私はちょっと可愛い。
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失った日々を探して彷徨うの「あの夏」なんてほんとは無いのに!
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‪文字数を合わせるために変えられる一人称のなんと儚い‬
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幸せになりたいと思う午前二時この青い鳥ツイッターは幸福なのか
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