持経寺の水子地蔵に真向かいて経をとなえる媼と娘
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降りてきた 電波アイデア受信し 筋書きへ ここから光らん作家性
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朝がきてゼンマイ巻かれし人たちは 無言で向かう職場へ学校へ
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見て欲しいでも試したい出来立ての湯気の立つ間はいつだってそう
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十月の歩道彩る濃いピンク 夏から主役 おしろい花達
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モンブランふたつ買ったと豪勢な万年筆と思えば旨し
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疲れてる時ほどうまく休めない真似したくなるムンクの叫び
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欲しいのは請求こないカードとか万引き自由のHERMESの店
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紐づけたカードあるはず還元は現ナマいいな出番だマイナ
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姿なく 消えたご近所 老夫婦 何処いずこにゆきしか 知りたくもあり・なし
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酷暑過ぎ、爽やかな風感じるも、短い秋に無くなる季節感
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自分のため購わぬ値のぶどう買う 母に食べさせたいと思って
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ドイツといふ 素朴なパンが美味なりや 大人の味覚に近づいたかな>神戸はパンの街
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光りへと 導く糸は 素粒子の 石をも透す 人は宇宙
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俺はもう、だめだ炬燵に食べられた 馬鹿言ってないで出掛けるんだよ
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様々なウタで人生垣間見る 映えバエ写真よりこころ沁み入る
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待つ人も名前もないまま納まった棺の蓋はいつでも重い
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頭みな坊主になりて畑中に並びしねぎにそよ風わたる 
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休日の 朝の毛布の あたたかみ もうちょっとだけ もぐっていよう
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神無月運動会の朝寒く風は北風追い風なるか
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枯れ葦の小松が池に逆立ちし旅に備える真鴨のつがい
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うたかたに 心の置き場 お借りして 穏やかなれり 感謝する朝
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病院の窓より見える大欅朝陽を受けて万のお喋り
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みみずくが蚯蚓みみず呑み込み みぎのみみ耳鳴りやまず耳成の山
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鴉にも悩みがあるか翔んできて欅に止まり小首かしげる
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「さよならね」なんて言葉はドラマだけ ほんとの別れは 美・サイレント
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雨に愚痴「しつこいぞ」とて降りやまぬ てるてる坊主も 苦笑いして
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見上げればまっすぐ顔に赤とんぼ真上から降り睨んで去った
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午後雨と もっとごうか皮剥いて鮮度あるうち吊るか柿の実
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「私もさー、体育苦手笑!」信じるの小3くらいでもうやめました。
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