メモ帳を切り取り貼り付けする度に心が減っていくような心地
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夢現彷徨いながら息をしてずっと寝てたいあなたが死ぬまで
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「正しさ」が目隠しさせるモノとなり 負けず嫌いが暴走・悪化
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幸せのてっぺんがきたら教えてね君とそこから飛び降りたいの
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橙の石を木陰に蹴飛ばして日だまりひとつ殺してしまう
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火の爆ずる音の記憶にとけながらほむらの赤と揺れてゐる夜
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沈むとき野菜すうぷをこしらへて煖炉の前の夜といただく
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闇に濡れ鬱の毛布に包まるる街のいろかな 夏時間 つひ
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北風にも実は名前がありましておじぎをするとおじぎが返る
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書に遊び霞を食んで暮らしたい 働きたくねえ! うわーん! うわーーーん!!!
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悪夢かな? 信じられねえ 現実だ 悪夢の方がよほどやさしい
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知らずとも踏みて気付けば歌うたふ口となりけり団栗どんぐりコロコ
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道すがらふと列並び待ち並び並び並びて食べるコロッケ
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それをこう、違うよそっちを、もう貸して、母に会いたしリモコンを見る
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ぬぬ… ダメだ 思いついてた五七五七七 忘れ消え去っちゃった…
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一首一首短歌に殺意をしたためて七七の封でを綴じをる
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真玉手の触れ合う先が帯びる熱に浮かされながら映画を観たい
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思い出はいつも朧にできている指名手配の写真みたいに
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俺の詠む短歌が犬だのねこの様に可愛ければよかったのに
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半月がけぶれて落ちる朝凪はむやみに泣けて帰れなくなる
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「愛してる」その一言が言えなくてもどかしいまま歯がゆいままで
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安宿あすかとは安らぐところ誰も彼も求めて止まぬ歌あるところ
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横文字の追ひつめて来る片隅に歌の明かりをいつも眺めつ
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屑ばかり積みあげてゐる小部屋にて花くづ歌くづ星くづ愛づる
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さみしさを飼い慣らす術分からずに窓辺で数える月一つきり
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着色料濃いグミのような君に触れてべろ緑色に祖国のアメリカ
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人である自分 「何か」である自分 行ったり来たりし続ける僕
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しゅう』の字の、横棒の数が多すぎて面白きかな人の生きはて
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燃えしぶるたばこの葉殻の恋煩い気付かぬままの人の子らよ
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眼鏡かけ笑まふ素顔を知りたくて飛ぶ鳥けふも海を渡れり
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