五月休 集めて早し 時も過ぎ 振り返る日々 最上のとき
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待っている人の思念は渋谷へと集まり犬の形になった
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小銭持ち 使おうとせば疎まれる とてもじゃないが都会にゃ住めぬ
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行先を確かめむとて立ち止まる我が両脇に分かれる流れ
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春過ぎて夏来にけらし中華屋の軒下ゆれる冷麺はじむ
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紅葉賀もみぢのが」ひもとく夕べ篳篥と笙のしらべにみつる行間
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「眠りとは小さき死」とふことわざを思ひ出でつつ眠りに就く夜
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手になじむ俳句歳時記胸もとに棺のふたはとぢられにけり
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鳩ならば険しき峰をとびこえてつのる思ひをつたへなましを
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頂きを 目指していくよ キツくても 君が応援してくれるから
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駅前の水道道公園で四つ葉見つけてキミに会いに行く
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僕の代わりは誰もいないと叫ぶ。鏡に映る君を殺した。
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「おめぇいつも、とんかつねなぁ。」が口癖で離婚を決意させただろうか
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眠りについた君の紅い宝石 奪って盗む悪の華咲く
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「母さんがひとりになったらうちよぶよ」 それってダンナが先に逝く てい?
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セーラーを着てもリボンを結んでも浸透圧が周りと合わない
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ヤッホーと街に木霊す昼下がり 幼子達は何して遊ぶ
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ひとつのこたえにとらわれなくていい わかったとたん道がひらけた
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「ありがとう」星の数ほど言ったから きっとあなたに届いてるよね
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ポテサラと バナナケーキが ばばからの 気持ちばかりの 進級祝い
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清掃中しごとちゅうひらめきパパッとメモを取り そしらぬふりしてモップをキュッキュッ
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電話鳴るポストを覗くそのたびに 彼を想うまた今日が始まる
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汗かきぬ涼まむとして飛び込みし図書館もまたうざる人混み
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薄曇り気分も少し下り気味 しもの句考え仕事に向かう
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春過ぎて夏来にけらし中華屋の軒下揺れる冷麺始む
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ツバメ来て 季節変わりを 告げて啼く 頬に触れるは 初夏の風
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独りでも 全然平気と思ってた。 こころ支えて もらってたんだな
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一人だけ曇天に食すレーズンアイス口づけなんてうそぶきながら
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ほか の子をっているのはお前だと知ったからには剪定鋏ハサミを振るう
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ゴミ出しに錆びた底抜けブリキ製バケツは資源でなきゃ埋める?
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