みちにとびだしたボールを投げるその人は 照れくさそうに振りかえった
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晴れ空だけど胸は曇り 寂寥 ただにただ きみが恋しい
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失恋を癒すために恋を探す これは一生治らない慢性的末期的病 望むところだ闘ってやる
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きみをきっかけに買い始めたこの花も 君が居ないんじゃただの綺麗な花 それでも花は絶対確実に美しい
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誰がために花を描こうか それともしばらくは記憶の中のきみに描こうか きみがいないからもう描けない
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きみに会えるなら何十時間と厭わないけれど 何十年先は会えないから御免蒙る
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もともと出会うはずのなかったふたり 出会いは奇跡会えたのは実力 別れたのは運命
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陽さす畳上横たわる肉塊 花はその姿を露わにして美 肉塊は黒く醜い
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不朽不滅不変普遍の会いたい寂しい気持ち 恋愛が人を産んだ
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カカオバター百のハートは少しずつカカオマスなど混ぜられて行く
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置き去りのチョコの気持ちは固まってもう暫くは溶けそうもない
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誰よりも愛していると思ってた冷めたみたいにチョコを置く棚
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容量が不足してます月額で云々言われて削除する記憶
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ファミリーやシェアと書かれた菓子を持ち弾けた柄もひとりで食べる
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ここは何処?わたしはわたし。ならたぶん大丈夫だよねって笑おう
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心臓の止まる準備ができてなお珈琲豆を買い継ぐ矛盾
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はるくれば (台湾)観光客の 紹介す 「氷菓」みている ごうごうあにめ で
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今宵また 熱が上がるの 恐ろしく 天然水みずを並べて 夜を迎ふる
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これ以上傷つきたくない 炭酸のグラスのふちに溜まっていたい
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友チョコだって 嘘ついた 赤い耳に 気付かないでいて
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ベルマーク ついてる商品しなは 減ったけど 切り取りためて あの子に渡す
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内容量だんだん少なくなるポテチ 胃もたれしなくて良きかもしれず
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熱あがり 看護師さんに 天然水みず頼む フットワークの 良さに感謝す
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あの人のさくら貝のよな爪なれば 触ればこぼるる桜の花びら
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病院の待合並ぶ車椅子 影も並んで呼ばれるを待つ
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久々にブラウニー焼く昼下がり甘い香満ちてバレンタインイブ
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自由とは許されること許すこと 清流にうお跳ね上がること
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百六の歳を越えたり伯母の声 細く小さくされど確かに
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伯母の爪百年の余も使いたり 分厚くなりて我には切れず
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太陽のように明るいあの人がわたしの影と溶け合っている
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