一人では 人気のカフェには 入れずに 行き慣れた場所 発散できず
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ねぇ わたし 別にひとりでも楽しいよ 貴方がいるともっといいけど
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靴紐がほどけて二月 毎日がぼとぼと落ちる椿のごとく
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もう二度と逆らうことが出来ぬよう火はストーブに閉じこめられて
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めをとじて ほのめかしても キスしない YesだけがYes おんなも平等
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苦いだけのコーヒー二秒で流し込み泣けないぼくらは明日を見ない
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グミなんて舐めても溶けて消えるけど白い歯それを噛むから至高
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近ごろのぼくが暮らすCLASSに欠いていたそれらに代えて十時の日射
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鉱泉の熱に灼かれて解くゆきを送り出してし立春の月
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延伸の終わりが来ない薄炭の街をそれでも鉄路ひたゆく
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さよならと 言える言葉の響きには 永訣しらぬ 人の刹那さ
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おばあさん 薬せしめて 自慢する 病院通い 買い物気分
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今やもう 共産主義が ぶっつぶれ 貧乏人の 恨みが溜まる
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豪勢で 優雅な暮らし 望む人 五万といても 仲間になれず
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目覚めれば 両目がかすむ 驚きに またかと思う いつまで続く
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目も鼻も 肩と腕さえ 患えば 夜も眠れず のた打ち回る
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人生は 与えられたる 持ち場にて 右往左往し 教訓学ぶ
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組織とか 会社の駒の ようになり 心なきまま 生きる姿よ
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我儘で 子供ような 人間に 慕われるのは 私も子供
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誘惑に 弄ばれて いるうちに 自然に慣れて 今や人格
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痛くても 生きねばならん この世にて 為すべきことは いまだ終わらず
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愚かだなと思うのでかわいい賢いと思うのでかわいい猫
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人並みにしろという人の「人」はほぼサンプル数人らしく、笑える。
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唐辛子あったまり浴倍入れて血の池と化す血行な風呂
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昼光色と昼白と電球色がお互い見ぬふりをしてる
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銀色のレバーを左リワインドシュルルと回る端が弾ける
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頼むから、勘弁してと言ったでしょ。また此処なのかァ、戻っちまった。
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ホワイトチョコとハイカカオ一緒に食ってあんまり美味しくはないな
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ジャラズドンシャラシャラシャラと星かとも思う氷柱等つららら落下して散る
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切れ者と思っていたが君だけはこの葱つぶす期待もなま
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