霧ふかきあさの根本中堂にふとくひびかふ勤行の声
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漠然と面倒くさいが勝っちゃって目を瞑るのも億劫な夜
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全て捨てまたここから進み出せ僕には何もそう何もない
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過ぎし日をぼんやり思う今はそう夢から覚めた赤子のような
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まるでそう過ごした日々は夢うつつ全ては儚く朧げに散る
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強風は恐怖乾燥飛散スギ感想悲惨経過警戒
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感情を見せたらそこを弱点とするヤツ マジでムカついている
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君の名が呼ばれてはっと振り返る いないことなど知っているのに
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かくれてもむだだこれからこの町を包囲していくクラゲの群れが
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「この歌がとても好きだ」と言えばいい 言葉にできず淀んでいるなら
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通院の我に優しき花菜風 飛びつぐ蝶の生き生きとして
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今を生くことの倖せ想う時君にと作るチョコレートケーキホワイトデー
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なんとなく愁いうれいまといて春の日にセレナーデ聴きて余韻にひたる
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吸いさしの煙草を奪ってしたり顔セヴンスターは重かったようで
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春の陽につぼみふくらむ菜の花を 鍋に押し込む非道を おれは
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いつだって何か書かねば生きられぬ 誰にも届かぬ歌を詠む午後
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まじないとのろいの区別がつかずに解いてしまった今は亡き愛
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海の底へとたまりゆく眼球のおもてを滑り落ちる星屑や
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鳴きなれぬウグイスを録る亡き父の藪割く足も残すボイレコ
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グルタミン酸ナトリウム!いつだってわたしの味方なんにでもかける
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元号もやまとことばになさつたら?それほどからがお嫌ひならば
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夜の明る足音聞こえぬふりをするナイチンゲールよここにいてくれ
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交差する僕らの夜は数知れずされど今宵は君だけのもの
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しゃかりきなラブが君をうさぎにする 扉の前できっと待ってる
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あっけなく空になるし、猫舌なこととか忘れてくれてよかった
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ふと見ると パトカー 真横 驚いて 乗ってた警察官は落ち着いていて
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愛だけは夜のぼくすら救わない そう知るために一生を賭す
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引く上司語りだしたら止まらない普段はひかえめ同期(28)
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カタバミがパチンと種を飛ばしてる いつか芽を出す言葉のように
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母という なにか善きものらしきもの 恐るべきもの 恐ろしきもの
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