Utakata
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鰊
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静けさにふと火がついてはじけゆく唐揚げに似た恋をしました
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舌先でドロップの文字読みながら君を待ちます 霖雨の間
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時給からはみ出す分の頑張りを靴で踏み消す深夜のバイト
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僕と君の踏む飛び石を合わせたら交わることなく二列ができる
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「義理」の名を貼られて箱は軽くなる 甘い奴等の溜息の分
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特売のチラシ 9の並びのために殺された1が財布にねむる
6
心臓の止まる準備ができてなお珈琲豆を買い継ぐ矛盾
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これ以上傷つきたくない 炭酸のグラスのふちに溜まっていたい
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もがくのは嫌だと君が言うのなら 僕は錘になってやれるよ
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平凡な朝の終わりを決めたから 窓をぴたりと閉めて出てゆく
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