俺よりも面白い奴見つけたと お前と長い俺にはわかる
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ベランダの貰い煙草の火が揺れて これが花火の記憶でもいい
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盛盆に 吹き荒れたりし 台風で もはや変えるか 七月盆に 
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日が暮れて 明日の帰る 道順を 考え始めて  終わる盆かな
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シーグラス 誰かが捨てた ガラス片 波が優しく してくれました
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忘れようとしちゃ 忘れられないんだよなぁ
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あの塩素の匂いを吸い込むためだけにプールへ行きたい
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子供はちょっと危険なこともやってみたい 許してあげて あなたも昔はそうだったから
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切り花の水替えの時落ちて逝くりんどうの火がさよならを言う
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苗を買う愛くしむ事花が咲く人もこんなに通じあえたら
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五分だけその外出時に雨が降る ネタも降ったと駆けつつ思う
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まっすぐに 天に帰って いくように 靉靆あいたいとした 煙見送る
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慈しみ 愛してあげる 惜しみなく 私の一部でいる間だけ
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雨の音なぜか切なく響いてる ひとり淋しい貴方に逢いたい
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我が友よ 連絡取れず 生活は ケアマネ頼り 我は祈らん
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明日からは 補聴器付けて 生活の どんな世界が 広がるのかな
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年のこと 言わないと決め 挑戦を 始めし我は 気持ち昂まる
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せっかちな煙草の香りが漂えば墓参の提灯支度をす
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猛暑にて 汗が滝のようで右眼腫れ 医者も盆休み 開く頃治るかな
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帰省して できた傷跡 見返して 故郷との つながり 実感す
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クッキーの カスをつけては 得意げに 語るあなたの 横顔を笑む
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伝えたい想いばかりで 今日もまた 送れないLINE たまる下書き
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もう陸は遠い 人魚の私には奪うことしかできない ごめん
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またひとつ亡父あなたの歳に近づいて墓洗う手に汗のしたた
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心臓を刺されたくらいじゃ死なないし振られたくらいじゃ死にたくないし
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天と地をつなぐ山なりマウナ・ケア 夜空のきみはどの星ですか
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「来てるのか」 位牌を拭いて 問いかける 揺れる迎え火 よく知る匂い
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あと一つ伝えたいことあるけれど多分花火が遮るね 好き
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リビングでねこがおもちゃでサッカーを パスだシュートだ ミニゴール作ろか
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流れ来て暑熱倦怠打ち払う桃の香清し甘き清涼
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