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もうすぐさ 君が
裏切る
(
旅立つ
)
記念日だ そこは僕らの記念日だった
6
集まった同級生は皆肩に 乗っけておりぬ悲しみ痛み
9
名も知らぬ島に行きたし空と海区別の付かぬ絵のような
5
名も知らぬ隣の人のエアコンが唸り立てたる大寒の夜
13
時として狂言自殺を試みる 豆腐の角に頭をぶつけて
6
まよなかに世界のほんとに気づいたらラーメン食べよう ぜんぶ無視して
5
かわらない君の揺蕩う自我の底YouTubeでも流して寝よう
4
ゴキブリに殺されたヒト、いや、刺されたヒトすら一人もいないのだが
2
自分より弱いかれらを怖いと言う人間がたくさんいて怖い
3
「怖いから殺しました」とたいていは殺す力のある側が言う
4
なんでもない今日も いつか懐かしむのかなぁ
2
貧困でクラスで私は持ってない今ハンドメイド一品を持つ
7
盗人
(
ラプター
)
の濡れ衣を着てなお子らを庇う小さな英雄の骸
4
余り糸招集すれば成し遂げる湯たんぽ袋にふっくらふれる
14
パシャパシャと スマホで写真 撮る割に データフォルダは
家猫
(
いえねこ
)
だらけ
4
5年前 僕しか知らなかった星 手の届かない遠くの光
4
人の質 落ちるを知る わが身かな 残り人生 取り戻せるや
2
約束を守って君を傷つけた 嘘もつけない不器用な僕
10
手を離したら駄目でしょう ヘリウム入りの風船とたいせつなひと
5
意味もなく夜道を走る 心臓の血が火照るのに突き動かされ
2
妖婦
(
ファムファタル
)
洋書
(
ほん
)
で見たのは君のこと 揺れる振袖は蛇のよう
3
そんなんで悩むくらいなら初めから始めなければよかったのにね
4
じいちゃんが 死ぬ時空に祈ってて 僕も死ぬ時やろうと思った
5
ほころびを見つけるたびに繕って 繕うためにほころびを探す
5
いにしえの森にきらめく始祖の翼きみのお陰でぼくらは飛べる
4
一向に進まぬ時計の針睨むいまだ聴こえる隣室の歌
8
帰宅して 上着も脱がずに猫を抱き 上着を脱いでも猫を抱きしめ
7
ひとしきり話した後に吾の声が母と同じと妹ぽつり
28
瓶中で黄色の薔薇が咲き誇るそうだわたしも誇って咲こう
18
ゼロとイチ誤りのない世界なら君もあやまち犯さずすんだ
7
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