梓弓春は山路もほどぞなき花の色々鳥の声々
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もう少しあと少しだけこのままで君の背中に鼓動をあずけ
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私のねタイプは私が死んだ時ドラゴンボール集めてくれるひと
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六万で2LDKにも住める 地方異動に花束ひとつ
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長い冬 積もり積もった 雪は融け 短い付き合い さらば赤本
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逆転などない社会に思いわびインターネットの花火で終わる
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暑すぎない?ゆっくり首振る扇風機 いつでも君は僕を否定する
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ひいてみてそれでダメでもおさないで 愛しい君から恋愛相談
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君ん家の身体を洗うスポンジがサボテンになる呪いをかけた
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君はもう 記憶の彼方 過ぎ去れば 幻として 脳裏に刻む
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過去は過ぎ 明日は未だに 来ないまま 今はざらりと 感触残す
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一人では 大したことは ないけれど 集まるだけで 心が燃える
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一人では 生きていけない ことを知り 友を求めて 集まることに
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考えて 何もしないで 時過ぎて 後悔すれば 人生は泣く
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何事も 思い悩める ことなかれ 思い煩い いいことはなし
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生きようぞ 明るく元気 快活に 暗い世界の 光となって
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休日も 日々の患い 引きずって 笑いも消える 心配ばかり
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それは無理 真理に悖る 願望は いつになっても 実ることなし
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虚しさを 埋めようとして がらくたに 腕を突っ込み まざぐるように
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焼き魚綺麗に食べられなくたってそれもいいのよあなたが好きよ
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珈琲を一杯飲み干せなくなった星は死ぬ時いっとう美しい
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生きているだけでしあわせだったはずなんだどうしてあなたのせいだ
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お出かけの機を失つた日曜の午後に傾くstill water
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睡眠と君の寝顔を引き換えにいつでも出すよ心と体
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絶望に人びと喘ぐ映画観てエンドルフィンを分泌する君
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太陽さえも嫉妬する 心を溶かす その明るさ その笑顔に
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立って雪歩いても雪ろくでない僕が走ってもまだ冬寂し
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要るときは軛はずれて降ってくるこれが時節というものかもね
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甘いからみどりがいいと言うのだがこの際色はかんけいないな
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何食べたい訊かれ答えた「なんでもいい」あなたの料理ならなんでもいい
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