午前4時電波時計が回るのは今日のデータをリロードするから
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もし会えたなら全力で抱きしめたあとに記憶処理して帰る
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朝だよと体にわからせるための朝ご飯なら無くてもいいだろ
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すましてて何だお前とかわいいねがちょうどぴったり同じくらいだ
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もはや朝の四時前就寝 かろうじて朝っぽい十一時半起き
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体育館裏から香る柔軟剤が君のと同じであるのに気付いた
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スタバにてタルト頬張り「おいひぃ」と笑う友カノ「美味しい」と言え
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指先がすこし痩せたね 繋ぐ手の感触はもう思い出せない
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少しずつ少しずつでも取り戻せ私の気持ち児等への気持ち
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児等眠る布団の中で伝わる温み幸せを感じており存分に
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寄り添えぬ御時世恨み雪よ降れ 蠢く季節に手を取り歩こう
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飾らない言葉は美しいと言う 虚勢に気付かれぬにさらば!
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春だね、と いつか貴方と笑いたい おんなじ春は もう来ない、ので
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どなたかが一心に打つ点描の赤橙あかだいだいがきらめく季節
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君の名を 聞くたび生まれ変わるから 今日もわたしの 誕生日です
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あの空を 見上げて死ねる ふさわしい 資格があるか、自信がなくて
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今は今、昔は昔と言う祖母の 言の葉信じ今を生きてく
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またあおう君のことばがささえてた倒壊を待つビルを見上げる
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もうにどと見ることのない花をいまふりむく君の睫に重ね
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銀杏見て思い出すのは高校時代柿の実見て思い出すのは庭の渋柿
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柿食べてうまいと思う昼飯を食い終わるとまた柿届く
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自らが手折った蘭の花びらを「花を盗んだ」と母責める祖母
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素敵の中の敵と嫐の男でバトルしようぜ 景品:女
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クルアーン、どこか愛しいその響き 残響は全世界に届いた
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見たことないけど懐かしい蛍火と夏祭りの夜ひとり駆け落ち
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変人の周りにいるのは変人だ そんな当然 反芻をする
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キラ女からはぶかれ泣いてた小松さん救済措置ははて誰がとる
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傷つけて傷ついた胸の内 忘れるものかと塩を塗り込む
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削らないスクラッチくじの結果のようにあのこを見てた彼を気づかず…
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空欄のうまらない枠のさみしさを線路の上に残す青空
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