春だって勘違いしちゃう陽気だね。大丈夫、君はまだ眠ってて。
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時経ちて ふと思ひ出し  速報に 並ぶ人等の 絶えなかりしを
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世知辛い この世を生きるすべとして 君の御声を 買わせてください
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「生きる糧」と みなが貴方をむさぼって 磨り減る様は 幸福の君
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髪の毛を切りし帰へさの 梅の花 何ごとなしに ただ咲けるのみ
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持病あり通う病院どの階も看護師募集のビラが貼られて
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麦チョコや 玉子ボーロやハムスター ちっちゃいものを 愛しがる君
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芳醇な香りがあったコルクからあの日のことは想い出と聴く
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行き先はエアロバイクと私次第  ひたすらに漕げファミマへ谷へ
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枕刺す君の残しし黒髪に 不器用な君の背中を思う
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幸運が積み重なった凡庸を 踏みつけて今日も息をしている
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雪なんて水と埃が成分だ そんなの食うなと理系の友が
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口中に雪の結晶吸い込んで確かめてみる空の温度を
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騒がしい学校出たら氷点下背中の汗がやけに静かだ
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ちろちろと僕を見ながら歩いてた狐の鼻はきっと冷たい
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見落とした上書き保存前の夢 寝ても醒めても二度と会えない
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鶏肉が好きだったよねと婆ちゃんが甘く煮た手羽それが好きだよ
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君が時たま感情に添えている文学的なビックリマーク
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骨が浮く どこに触れても ゴツゴツと 言葉を飲んでも 糧にはならず
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わらわない 君が好きだよ 報われぬ ひとのおもいを知っているから
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神さまが 君のつむじをこしらえた時から 星は右にまわるよ
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触れるはずないのに君の唇の味を知ってる夢から醒めた
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「祈る」 という 行為はあまりに やわらかく 衣をまとって たたずんでいる
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海色の はがき、コーヒー、やわらかい音楽、きみを思い出すこと。
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美しく ありたいという その意思を いともたやすく 折ってくる、ひと
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ホダの灰がくすぶる音が聴こえて 天窓の奇麗な夜空に星が瞬く                   
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いちにちの 所作の重さに 耐へかねて Zoetrope〈回転覗き絵〉の 夢想に耽り
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あと六歩 チヨコレイトで上がりたい 心読まれてチョキで勝てない
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金曜の午後早退して映画館。 怒り晴々コーラで流す
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疲れたな 君が欲しくてそれだけのためにあがいた 星がきれいだ
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