私の事100%理解わかる人 自分しかない今更いまさら気づく
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差し入れに 芋羊羹ようかんをチョイスした あなたのセンス ブリリアント
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ぎっくりと朝いち腰に電流が 今日は優しくモップをかける
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ちょう一羽 うたにもならぬ一日に 静かにおりて いろどり添える
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どうせなら いっそ殺してくれていい 「あんたなんか好きでもなかった。」 そしたら俺の中の君をすから
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「きみのこと実はとっても好きなんです」などと犯人は供述しており…
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もし「君と仲良くなった暦」ならば 今日が一年一月一日
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「前髪をかわいくしたい」と言うきみが かわいいことを きみは知らない
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晴れた空心落ち着くあの色は神様のチョイスかもしれない
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高齢の夫の趣味の畑仕事茄子の豊作貰い手探す
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腰痛の私を友は芋掘りにぐいぐい誘う殺意感じる
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ちま猫は 姉猫あねの4倍うごくので オヤツひとつぶ余分にあげる
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幾年を耐へてれ屋の中庭に主を持たぬ柘榴の実る
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知らずとも海の色なすひよどりの空の唄ひぞとよみけるかも
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幸せでいつづけるため努力する。多分死ぬまでそうなんだろう。
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赤いね、となぞれば赤いね、とあたらしい傷を与えてくれるひと
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風に乗り 拾いそこねた髪の毛が届かぬ場所の番人となる
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音源は自転車に乗る怪獣 音痴な花唄はドップラーのせい?
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気づかない「私」はきっと麻痺してるもう戻らない昔の夢に
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「首元がすーすーするので嫌です」と 校則違反の黒 まっすぐに
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青白き秋の月が香りだす ジャズをかけて餃子を包もう
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君の香を拒絶するんだ本能が 同じ過ち2度と犯さぬ
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他人の子騒いで転がっていても殴られぬ子よ そのまま育て
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逢えなくさ なるし抱きしめ帰ろうと お腹キミ通せんぼ 大きくなったね
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パフスリーブ はやっているか あのアンeも ねだっていたね 百四十年前
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できるだけ めがねかけない アラガイ派 たとえ「苺」が 「毒」にみえても
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万歩計 カウントされぬ歩みでも 長く続けと 母見て思う
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ずーずーと机の隙間で息をするダメな私が見つからないよう
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わたくしはヒトに誕生うまれて幸福しあわせです 獣血を受ける皿の如くに
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取っ手ない重い荷物の積み降ろし勤続疲労指先に来る
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