甲斐町かいのちょうという単語の中にある「いのち」が好きで引っ越した人
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あたたかくなったら庭に木を植えよう檜がいいわ棺にするの
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いまを生きる 意味はあるかと自問する 過ぎてゆくいま 否定は弱まる
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休日の 朝の静寂しじまを 破壊した 大音量の アラームの音
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ドラゴンの夢をギリギリ引きつけてバット振り抜く大人の時代
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亡きともよ春がこれからやってくる、きみ無しで往く桜並木に
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仕事終え缶を煽ったベランダでいま死ねたらとしあわせを詠む
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先をみる 眼の心を いたずらに 前ばかりみる 君の横顔
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雨に濡れ 時を思せば 夢のなか 愛に溺れし 青春の騎士
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黄昏の 夜に消えゆく 朱光 二無しと言えども 一度でもなし
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欠伸さえ 愛しく思えし 恋心 時を戻せど あやなからずに
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色どりの 春風に落つ 夜露かな リリジャスに似た ロマンスに
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満月や今日のお空は晴れ舞台 千年現役 僕らのアイドル
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「美しさ」言葉で描けば描くほど欠ける気がした、今日は望月。
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駄目もとで お願いしたけど バクさんも 僕というバグは 食えないらしい
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あざとさも計算高さも許してよ  気付いてるなら騙されようよ
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一時いっときの 風になびいた エンブレム 心の中で ニッポンチャチャチャ
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身体とか 責務だとかに 縛られて 歌うときだけ自由な貴方
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シーツには天使きみが残した羽一枚曇りガラスは冬の空色
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風なのか名もなき季節を通りすぎ名もなき町をめぐる僕らは
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いつまでも 変わらないで いてほしい そう思うこと ありませんか
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適切な動詞が指に出てこないままツイ廃はやがて死ぬ朝
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君の声さえ知らなければ 生きること 苦しいだとか知らずに済んだ
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あまい笑み むずかる僕に 含ませて 明日あすもひとりで 歩けというの
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「僕はもう 守るものなどない」 だとか 云うなら僕が 貴方を守る
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私より長生きできたかもしれない本も服も収集場へ
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パパとママふたりリモートワークだしあたしのギガはたったこれだけ
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「生きていろ」 お前は生きてていいんだ、と 祈り塗り込む ハンドクリーム
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新しく 変わった君のメルアドの イニシャルの意味を 察したくない
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祈るとき 花が咲いてるように見える ピンクベージュの 君の指さき
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