風変わる時代の節目賑おうて梅花はすでに匂わぬ皐月に
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君が好きなどと囁く妄想に心当たりはございませんか
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「注文は何にしますか?」「愛情で」「生憎それは売り切れまして」
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愛なんて火傷のようなものなので溶けた氷に漬けときました
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ググったら配置心得知った気が夜に仰げば星座の巨大
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降り積もる皿の吸殻その屈折事の重複時の重複
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はつなつの青い氷をかみ砕き今日からわたし変温動物
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ありし日のきみとのぼりし石段をひとりのぼればみどりあふるる
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父さん ひとり爪を切る そんな毎日 鼻毛がそよぐ
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柏手を打って 願いは特に無く 一応平和と 駅のホームドア
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シュークリームのなかでとろとろにしちゃうよ、求められないサインコサイン
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くちびるをかすかにつけたエビアンのうわばみでいい すくわせて ねえ
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ルーツなどないと思っていたけれど 殺して消した歴史を知った
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先ほどまでそこにいた春の行方をただぼんやりと考えていた
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あぁなんて・・・草木を叩く夕立の音と香りとノスタルジー
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健康と時間と知恵と人生を削って出来た金とかいう奴
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マニュアルで得た色恋の定石はリアルではセクハラと呼びます
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「終点は現実です」とアナウンス足元に気をつけてください
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神でさえいつも喧嘩をしてるのに世界平和がどうたらこうたら
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山火事をスマホ掲げて撮る人を撮って晒して批判してみる
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労働の基準法すら守れない人が子供に教鞭を打つ
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太陽はただ燃えているだけなのに地球から来る期待が強い
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「誰よりも早く大人になりたくて」「子供の頃に戻れないかな」
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いいよなあ勇者は人の家の中荒らして行っても怒られないし
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いつ見ても隣の薔薇は赤いので藍より青く染めてみました
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宗教という名の古参サークルはいつも人気で賑わっている
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臭いものには蓋をするかのように厚い化粧で君は微笑む
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スパイスも味付けさえもされていないパスタとなんら変わらない午後
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人生の主役は君だと言う割に脇役達がでしゃばっている
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五七五七七で表せる程人生はそう退屈じゃない
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