何がイヤ わかんないけど なんかイヤ 満たされないその 感覚だけが
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瓶底に虹を見つけた銀色のシンクに溜まる休日の夜
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これはねこ わたしの好きな黒白のせかいにいっぴきだけのねこです
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午後六時あともうすこしで七時になるから 晩御飯のあとまた電話して
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言うならば野獣のように噛み付けば赤く滴るブラッドオレンジ
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気がつけば 短歌口調でぶつぶつと おもしろ可笑し 春待ちの午後
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パン屋袋 隠して見つけてかじられて ねことの飽くなき攻防なりけり
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春分の猛吹雪にちょっとだけ心浮き立つ道産子夫婦
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鉄柵で囲まれている世界を見て ヒトは哀れだとキリンは思う
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お茶サワー 美味しいけれど 何に合う? 回鍋肉にはビールがいいな
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グリーンティー イメージしてたお茶サワー 甘味はなかった 伊右衛門の味
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「あ」と「うん」の呼吸するさえもどかしく「生姜焼き」にて献立一致
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雨あがり すべて太陽の鏡となりて恋も涙もひとしく照らす
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雨上がりの落ちてきそうに重い雲が風に裂かれて夕焼けが浮かぶ
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タイムライン最新ポストは二日前 こんなことすら続かないのか
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ポンコツを騙しだましし使うのが案外楽しいいわけじゃなく
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中学のころから師とし仰いでたさいおんさんの濡れ睫毛想う
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「どこにても眠れることが長所です」ユーモアつつみ愛子さま光る / ご卒業の日に
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すりりんご。体温計と冷えピタと幼き息子の甘い記憶と
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道の駅 思わず手に取るミモザの黄 母の笑顔を思い出すよな
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嗚呼いやなおばさんいるわ。あら待って、鏡に映ったあれはまさかの
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誕生日 五十七回重ねても 祝ってくれる 通販サイト
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愛される小猫小鳥のいたずらと同様わたしの小罪を赦せ
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空模様 降ったり止んだり 定まらず 花粉にヤラれた 私の目鼻か
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白い部屋でクスリに浸かり眠ってる友に会うためご飯をたべる
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どのくらい時間をかけてこのシーン描いたんだろ頁を捲る
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おまえの存在がなくなって春を知る さよなら、もう いや、またな
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青色の 免許更新 して来たよ 五年後にまた 出来たらいいな
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正解はないけど君のためにある 間違えたくない瞬間として
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すきだから そのひのうちに たべないと とじこめるのは むずかしいから
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