あの角の 桜の樹の下 薄紅の 花びらでできた 水たまり覗く
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三年生線一本を足せばよい来年からは魔の名前つけ
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空見上げ 桔梗色付く 十八時 自分の影に 今日はさよなら
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父親のラインアイコン画像見て稲垣足穂好きだと知った
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居酒屋の看板朝に灯が消えておとなは今が黄昏れなのか
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腕の中とろ〜りとろとろ溶けてゆくミルクになったあなたのことも
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笑うこと自分のままで生きること間違いだけどゆるしてほしい
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来し方をふり返るなら老いて恋ただエチケットのみ備はりつ
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眠る猫景色の変わる車窓からひどく空虚な光が注ぐ
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音楽は私のそばに寄り添ってひとりじゃないと心に触れる
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咲きををり にほへる花は御佛みほとけを つつみていは灌佛會くわんぶつゑかな
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飛行機の窓から見える香港の夜景は空から撒いた宝石
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今年また老い木の桜咲きにけりわが身の春は何か帰らぬ
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限られた淡き桜と居る日々はbacknumberバクナン の歌ぐらい切ない
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傷をして献花に向かふひとときの桜は白き五弁とぞ思ふ
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月影に煌めく海の白き街 夢を彷徨う白衣びゃくえの少女
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時を刻むは 時計の針よ 心共に 流れゆくもの 想いは止まず
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草原に立ちて眺める空の果て ひかりかげを瞳に宿して
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もう少しお昼寝しよう 午前見た桜の丘の夢でも見よう
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畳まれたまま開かれぬ手紙には始まりのない物語たち
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花曇り 羊の毛のごと 雲覆い 低気圧さんが近づいている
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私にも麗しき頃あったかと回想の後千切れゆく日々
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壮大な心揺さぶる サウンドに 我が鐘鳴らせ ノートルダム
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初めてのパン屋でずらり圧巻の味は、まぁそのなんと言ったら
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きみは今 なにを想うのだろうかと つのる想いが夜を越えゆく
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おしゃれしてお出かけしよう春だから 胸いっぱいのワクワク持って
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金属精製第一天月より銀を第五天金星より銅を創造したまへり
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離れたる ドラッグストアに 買いに行く 糖質ゼロチョコ 一石二鳥よ
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公園の 桜は誰の 物でなし 占拠飲酒の 奴ら人でなし
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食欲ないただ寝てたいじゃ元気出ない 生ドーナツでも買いに行ければ
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