電車から見える河原に見慣れたら そろそろ忘れ物する頃だ
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父の声大丈夫だと明るいが  400kmの距離は遠くて
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背後から 感じる視線 うなだれて 芋えらぶに スタバの人魚
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強い風 春の無残りを 舞あげて 桜吹雪に しばし初夏忘れ
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カーテンを開けて目にる生駒山 視界良好 嬉し晴れ空
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botかな パブで語らう 身の上に 笑みだけ返す 失礼な気がして
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愛犬の眠るそば咲く小手毬の白き弧の橋わたりて逢いたし
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二十九歳にじふくで三児の母となりし君、めでたく好機高齢者入り
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こんもりと萌木美し山の辺を 目で会釈してハイカー過ぎ行く
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ねむれぬ日 ブルーライトと空気清浄機だけがほんとでそれ以外うそ
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うちにきてしあわせですか えんがわでまるくなって寝ているあなた
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空に似すぎたネモフィラ畑 羽が生えるかも春の気まぐれ
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汗ばむ陽気きれいな花を見たら撮りたくなるフィルムカメラは元気
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イルカなら同じ音波で語りたい孤独は悲しく深く冷たい
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蕾から散って大地になるまでの時間以外こそ愛でていたい
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僕たちはいつか死んだら最果てでイルカになろう海に還ろう
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さくら咲く 開花宣言 ニュース見て 北海道も 完全に春
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吉報を待っているいい日に早く薬飲んでも眠れないのは
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「酸い葡萄」ではないのだな どちらかと言えば体質的に食えない
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なや悩ませる きみのやまい病が 終わる頃 ワタシは急ぐ アナタのもとへ
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君の誘いに容易に乗りはしない僕だけど 終電の寂しさだけは 君にも知っていて欲しい
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娘から返信が来た祝盃は泡さくら色ピンクのビール
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幸福になれだとかいう圧力に幸福度を下げられてたまるか
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キティーの布団?その返信が嬉しくて覚えてたんだそれだけでいい
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この人が私でなければ楽しめる人生だったかもしれません
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嘔吐する見知らぬ酔っぱらいひとにタオルをあげた 貴方の明日が良き日のように!
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保育園で寝てた布団の残布から出来たバッグでラインが戻る
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こい恋しぐれ シャボン玉は べに紅の色 はじけてわれた もうみず水の色
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自己紹介緊張しすぎて息できずよろしくおねが ます!
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鳴き声の 何とも言えぬ 美しさ 姿は見せぬ 南国の鳥
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