嘘は嘘それもなかなか乙なもの嘘を愛して真にあえる
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百年後逢えるよりもと今祈る今今すぐに又巡り合いたし
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帰り道 不機嫌に鳴る 空眺め 君は濡れずに 帰れただろか
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この秋は滝口入道 二度読んで ひとり訪ねる奥嵯峨の寺
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瘡蓋の厚きに触れてうなだれぬ天気予報の傘マークだけ
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窓際にビー玉を置き少年のころ見た夏を呼ぶ餌にする
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母の余命知ってからずっと頭にあるデートしててもセックスしてても
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あの日 横目で見ていた青春の味知りたくてカルピスウォーター
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舟に棲む かぜにゆられて語ることすべてに水の匂いが充ちて
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五カ月で二センチ伸びた新学期「行ってきます」をしばし見つめる
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世のために強い二番手築き上げ 利他の経営巨星は墜ちむ
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「マイナスを引けばプラス」は無情だと思うあたり数学向いてない
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初めから 不幸の香り 醸し出す 君とは同じ 臭い感じて
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知ってるさ これでいいのさ 人間は 孤独に耐える そういうものさ
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さようなら ああさようなら もう会えぬ 君の姿を 記憶に刻む
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偶像を 崇めるように 愛すれば 君も人間 理想と違い
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どこまでも 年ととっても 実体は 進歩もなくて ただえぐくなる
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実体は 君の肉体 生きる人 画面に映る 言葉じゃなくて
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もう二度と 会えないだろう そうだけど SNSで 繋がれますよ
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さよならは 勇気のしるし 希望のみ 行くてを阻む 暗闇もなし
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幸せを 求めて君は 歩き出す 仕事を変えて 知らない土地で
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君もまた 明日に向かって 走るのか 私を置いて 家族を置いて
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もう三時 おなかがすいて眠れない あなたのことを考え満たす
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木曜日 土曜まだかな 週末になるとあなたに会えるんだから
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眠れない夜はこうして歌を詠み 貴方の帰る家守となろう
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なかったもの志望校を上げる勇気今年は髪を切る勇気
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醜さは惨めならずや秋空も川の青さも心開けず
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ゴルバチョフ旅立つ年に 国揺れる 後進の二国くに 秋でも暴れ
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説教を無限に聞かせる対象として必要とされても困る
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年老いて腰の曲がった扇風機もう引退か?首を振ってる
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